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ウルフの再来はあるか? 角界の「ボディーメイク」事情

2017年8月10日16時0分  スポーツ報知
  • 黒くて筋肉質だった横綱・千代の富士(1981年7月25日、東京・明治神宮での土俵入り)

 最近、よく「ボディーメイク」という言葉を聞く。健康ブームなのか、24時間制のトレーニングジムを、あちこちに見かける。解釈は様々あるが、私にとって「ダイエット」は、痩身(そうしん)に重点を置くイメージ。「ボディーメイク」はトレーニングで筋肉を付けつつ、健康的で美しい肉体を作ることだ。もちろん、食事にも気をつける。

 対照的なのが相撲界。よく食べ、よく飲み、よく眠る。太ることが仕事でもある力士の世界にも、実は「ボディーメイク」の波が押し寄せている。

 幕内最軽量で118キロの石浦(27)=宮城野=を筆頭に、鍛え上げた肉体で女性ファンに人気の力士も多い。筋骨隆々といえば、先代・九重親方の横綱・千代の富士や現陸奥親方の大関・霧島も記憶に残っている。土俵の上では、まわしだけの裸一貫。商売道具の体に対して、強い意識を抱く力士は少なくない。

 力士のトレーニング事情は様々だ。トレーニングルームを備えている部屋もあれば、各自でジムに通うケースもある。プロレスラーが運営するジムに通う力士や、プロボクサーや総合格闘家と合同でトレーニングする場合もある。動画サイトのYouTubeで海外のトレーニング動画を探し、独学で理論を吸収しようと試みる力士もいる。

 せっせと日光浴に励み、肌を焼く、ある十両の力士もいる。「日焼けしていた方が強そうに見えるから」だという。場所前には日焼けサロンに通い、仕上げに入る。稽古以外でもトレーニングジムに通い、筋力トレーニングを怠らない。筋肉痛で体が動かなくなりそうだが、むしろ「続けていた方が調子がいい」そうだ。日焼けと筋トレは、彼なりの美意識なのだろう。

 ある関取は「メロン肩にしたいんだよね」と話していた。名前の通り、筋が浮いているようなメロンのように盛り上がった肩のことだ。フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」でも、2017年下半期に流行しそうなものとして取り上げられていた。三角筋を鍛え上げると、肩がメロンの様に丸くなる。これが、モテる男の必需品?だというのだ。肩をメロン状態にすれば、相撲の成績が上がるかどうかは、疑問だが…。

 相撲担当の前はサッカー担当だった。サッカー選手は髪形で個性を主張する。同じユニホームを着て広いピッチを走りながら自己主張するには、髪形が有効な手段の一つだからだ。マゲを結う力士の髪形は、ほとんど同じ。土俵で個性を発揮する手段は締め込みの色と肉体だから、力士がトレーニングに没頭する理由も分かる気がする。

 秋場所は9月10日に初日を迎える。現在は夏巡業の真っ最中。真夏の日差しを浴びながら稽古に励む力士たちは、日ごとに精悍(せいかん)さを増している。肩がメロンのように盛り上がった力士を、探してみるのも面白いだろう。(記者コラム・秦 雄太郎)

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