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「箱根に神はいない。東京で活躍して初めて神になるんだ」瀬古さんが飛ばした後輩へのゲキ

2018年1月11日16時0分  スポーツ報知
  • 第94回箱根駅伝で1区をスタートする選手たち

 年末、日テレの箱根駅伝の直前情報番組で、マラソン15戦10勝の瀬古利彦さん(61)と「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)5年連続1位の水卜麻美アナウンサー(30)と共演した。超大物の2人に対し“素人さん”の私は大汗をかいたが、有意義な時間だった。

 TBS系の人気ドラマ「陸王」に特別出演した瀬古さんは、日テレの番組にもかかわらず、再三「陸王は面白かった」と絶賛。水卜アナが「番組で流せませんから! いや、でも、深夜放送だから、いけるかな」と返すなど和やかな雰囲気で収録が進んでいたが「山の神」という話題に及んだ時、瀬古さんは一転、真面目な顔となり、力説した。

 「箱根駅伝に神はいない。2020年東京五輪で活躍して初めて神になるんだ」

 その言葉は説得力を持っていた。瀬古さんは早大2~4年時だった1977~79年に箱根駅伝の約1か月前開催の福岡国際マラソンに出場した。しかも、3、4年時には優勝した。直後の箱根駅伝では、いずれも花の2区を走り、2年2位、3、4年時は区間賞と当然のように大活躍した。現在では考えられない偉業だ。

 これこそ“神業”であり、簡単に「○○の神」とは使ってはいけない―そんなことを考えていると、番組収録終了後、瀬古さんに声をかけられた。

 「スポーツ報知は『箱根駅伝に限り、実力のない選手も1面にします』というおことわりを入れてほしいよ。選手が勘違いしないようにね」

 スポーツ報知では今年も往路、復路の翌日3、4日付では箱根駅伝を1面をはじめ大きく報じた。瀬古さんが要求した「おことわり」を入れることは、もちろん、なかったけど(私にその権限はありません)。ただ、私は2日間で多くの記事を書いたが「○○の神」の表現は、一度も使わなかった。これからも「○○の神」の表現を安直に使わないように留意したいと考えている。

 箱根駅伝は1920年に「世界で通用する選手の育成」という理念を掲げ、創設された。2度目の東京五輪は、ちょうど、その100年後に行われる。2年7か月後、真夏の東京で瀬古さんが認める「神」が現れることを期待している。(記者コラム・竹内 達朗)

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