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栃ノ心と臥牙丸、最高の友でありライバル「一緒に泣いた夜」

2018年5月31日6時0分  スポーツ報知
  • 大関昇進の朝、自転車で部屋に現れた栃ノ心

 ジョージア出身の栃ノ心が欧州出身で史上3人目の大関昇進を果たした。大相撲の現役力士で同国出身は2人だけ。もう一人の臥牙丸(ががまる)も昇進を手放しで喜んでいた。

 夏場所の千秋楽。十両で4勝11敗と負け越しても臥牙丸は笑顔で対応してくれた。栃ノ心とは柔道を通じて11歳から親交がある。臥牙丸が1歳上だが、切磋琢磨(せっさたくま)しながら競い合ってきた。その臥牙丸から「昨年の1月、栃ノ心は相撲をやめようと思っていた」と衝撃発言が飛び出した。初場所の5日目。正代との一番で古傷の右膝を痛めて休場した時のことだ。

 「あの時は相当、ショックを受けていた。『もし右膝の靱帯(じんたい)が再び切れていたらオレは相撲をやめる』とね。私も心配になり2人で夜遅く国技館近くの病院に行った。病院の電気は消えていて『お願いします』と頭を下げて、MRI(磁気共鳴画像装置)のスイッチを入れてもらった。検査の結果、切れていなかった。その時は2人『良かった』と泣いたよ」

 臥牙丸は以前、体重超過で調子を崩し膝を痛めたことがある。助け舟を出したのが栃ノ心の妻ニノさんだった。ジョージアに伝わる「ヨーグルト・ダイエット法」を教えたという。忠実に守った臥牙丸はダイエットに成功。調子を取り戻した。「先輩(私のこと)もやった方がいい。朝、ヨーグルトに蜂蜜を入れて食べてごらん。一発だよ」と教えてくれた。

 栃ノ心に芋焼酎の炭酸割りのおいしさを教えたのは臥牙丸だった。「焼酎3に炭酸7で割って、レモンも少し入れる。最高だよ」と栃ノ心。土俵の上では良きライバルも、土俵の外では良き友でもある。(記者コラム・今関 達巳)

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