富山商・福島、富山大に合格 桐生と東京走る

スポーツ報知
東京五輪出場に向け、意気込みを語った福島

 昨夏の高校総体陸上の200メートルで優勝した富山商の福島聖(3年)が、富山大に推薦合格したことが6日、分かった。抜群の瞬発力を武器に、昨年10月の国体の400メートルリレー(成年少年男子共通)準決勝では桐生祥秀(東洋大4年)と直接対決。貴重な経験を積みながら、2020年東京五輪出場を狙う。(取材・構成、中田 康博)

 ―富山大人間発達科学部に推薦合格した。

 「無事に合格できてホッとしています。関東の大学からも誘いを受けましたが、今まで地元で成長できた。まず、東京五輪を考えるなら地元がベスト。不慣れな寮生活でストレスは感じたくなかったので」

 ―東京五輪出場へのステップは?

 「開催まで1000日を切ったが、桐生さん、多田(修平=関西学院大)さん、山縣(亮太=セイコーホールディングス)さんに比べ、トップスピードが低い。筋力はもちろん、体全身のバネが必要。筋肉を肥大化させる方法よりも、筋肉繊維の一本一本を強くするのが理想。中学、高校で付いた身体能力に加え、潜在能力を引き出したい」

 ―昨夏の高校総体は200メートルで優勝した。

 「多くの選手は途中でスピードが落ちるが、落とさずに走れた。レース展開をあらかじめ想定して走ることが大事。スタートが苦手だったので、巻き返す方法をイメージしながら余裕を持って走れました」

 ―国体の400メートルリレー準決勝では桐生と初対決した。

 「お互いにアンカーでした。自分の方が、かなり先にバトンをもらったけど、ゴールしたらすぐ後ろにいた。もう数メートルあったら抜かれているところだった。日本のトップ選手と走れたのはすごくうれしかったし、いい経験になった。これからは浮かれることなく、戦っていきたい」

 ―東京五輪で目指すのは100メートル?

 「200メートルではトップ選手と1秒くらいの差があるが、100メートルの自己記録は10秒34。トップ選手とタイムが近く、3年後を狙うとしたら100メートル。参加標準記録は10秒16で、3人の枠を狙うなら目標は10秒1以下ですね。1年に0・1秒ずつ着実に進化し、最低10秒09を狙いたい」

 ―どうやって縮める?

 「0・1秒を距離にしたら1メートルくらい。そこを削り出すために、ウェートトレーニングでバネを身に付けたい。自分を高めて、納得いく走りが出来れば、タイムも付いてくる。過度に他の選手を意識をせず、自分の能力だけを高めることを考えています」

 ◆福島 聖(ふくしま・さとる)2000年1月19日、富山市生まれ。17歳。堀川小4年時に富山ジュニアアスリートクラブで陸上競技を始める。堀川中3年でジュニアオリンピック200メートル2位。169センチ、64キロ。血液型O。家族は両親、兄。好きな選手は桐生祥秀。得意科目は英語。

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