“猫レスラー”文田健一郎、東京五輪「金」へミキハウス入り

スポーツ報知
ミキハウス入りが決まったレスリングの文田健一郎

 昨年のレスリング男子グレコローマン59キロ級世界王者・文田健一郎(22)=日体大=が、今春からミキハウス所属となることが11日、関係者の話で分かった。12日にも正式発表される。

 文田は昨年8月の世界選手権(パリ)に初出場して、グレコでは日本勢最年少21歳8か月で34年ぶりとなる金メダルを獲得。背骨の柔軟性から繰り出される投げ技と、マット外では猫カフェに通う愛くるしい性格で“猫レスラー”が愛称となり一躍、脚光を浴びた。

 同9月に地元・山梨に凱旋した際には、ノーベル医学生理学賞の大村智氏(北里大特別栄誉教授)以来の韮崎市民栄誉賞を受賞。「偉大なノーベル賞学者と肩を並べる日が来るなんて。とても身が引き締まります」と喜んでいた。

日体大を拠点 一方で、昨年末の全日本選手権(東京)男子グレコ60キロ級決勝では、リオ五輪銀のライバル・太田忍(ALSOK)に逆転負けして「出直します」と悔し涙。天国と地獄を味わった1年だった。

 ミキハウスから競技に専念できる強力サポートを受けつつ、練習拠点は卒業後も4年間慣れ親しんだ日体大に置く見込み。同社所属では、リオ五輪カヌースラローム男子カナディアンシングル銅・羽根田卓也(30)も海外に拠点を置いて活動している。6月には3連覇のかかる全日本選抜(東京)が控える。「五輪の表彰台の真ん中で国歌を聴くことが最大の目標」。2020年東京へ、新天地から再スタートを切る。

 ◆文田 健一郎(ふみた・けんいちろう)1995年12月18日、山梨・韮崎市生まれ。22歳。小5からレスリング場に通い、韮崎西中で本格的に競技を開始。父・敏郎さんが監督を務める韮崎工では高校グレコ選手権を史上初の3連覇。今年度は日体大レスリング部の総合主将を務める。趣味はプロレス観戦。168センチ、59キロ。

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