池江璃花子「やばーい!」18年いきなり日本新連発

スポーツ報知
2種目の日本新記録をマークし、表彰状を手に笑顔を見せる池江璃花子(カメラ・小林 玲花)

 競泳のリオ五輪代表・池江璃花子(17)=ルネサンス亀戸=が13日、短水路(25メートルプール)の東京都新春水泳競技大会(辰巳)で18年初戦に臨み、いきなり2つの日本新記録を打ち立てた。200メートル自由形では1分52秒64をマークし、上田春佳が12年に記録した1分53秒54を0秒90更新。さらに50メートルバタフライでも24秒71で、自身の持つ日本記録を塗り替えた。長短水路(リレー含む)合わせ、池江の持つ日本新は17個。若き女王の勢いは増すばかりだ。

 プールサイドで、両膝に手をついた。今年初レースとなった200メートル自由形。電光掲示板に映し出されたタイムが、池江の荒い呼吸を整えてくれた。1分52秒64。上田春佳の記録を6年ぶりに、しかも大幅に更新する日本新だ。飛ばしに飛ばして「最後の25メートルはめちゃくちゃきつかった」。歩くと膝がガクガクするほど力を出し切ったが、ラップタイムを確認すると「やばーい!」と、17歳らしく無邪気に喜んだ。

 午前10時頃のこのレースでいきなり度肝を抜くと、さらに5時間後。50メートルバタフライでも、24秒71をマークした。昨年12月20日にローザンヌ杯で出したばかりの25秒06をあっという間に塗り替えた。2種目に出場し、短水路とはいえダブルの日本新。「自信を持って臨めた。絶対記録が出せる強化をしてきたので、すごくうれしい」と、頬を紅潮させた。

 年末年始は、スペインからグアムへと約1か月半の高地合宿をこなしてきた。東京五輪でのメダルを見据え、意識したのは前半のスピード。泳ぐだけではなく、スクワットやジャンプなど、陸の上でも地道なトレーニングに継続して取り組み、キックの力強さを手に入れた。200メートル自由形は本来苦手分野だが、それも関係なし。周囲に「楽しみにしててください」と予告していた通りの結果を出した。

 これで自身の持つ日本記録は個人10種目を含め合計17個。14日は、200メートル個人メドレーと、100メートル自由形に出場する。「(リオ五輪のあった)16年みたいに、バンバン自己ベストを出したい」。ど派手な記録ラッシュで、17歳の1年が幕を開けた。(太田 倫)

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