国内最強の設楽悠太に逆転負け東海大・関は完敗認め、再スタート

スポーツ報知
2位でゴールする長野のアンカー・関颯人

 全国都道府県対抗男子駅伝は21日、広島市平和記念公園発着の7区間48キロで行われた。東海大の関颯人(2年)は2年連続優勝を狙った長野のアンカーとして首位でスタートしたが、ハーフマラソン日本記録(1時間0分17秒)を持つ埼玉の設楽悠太(26)=ホンダ=に逆転され、2位に終わった。「日本のトップレベルの選手と力の差を感じた。この経験を生かし、この1年を取り組んでいきたい」と完敗を認めた上で、前向きに話した。

 社会人あるいは大学生が担う最終7区(13キロ)。連覇を目指す長野の期待を背負った関は、2位の茨城、3位の神奈川と10秒差、4位の埼玉とは13秒差のトップで走り出した。茨城の出口和也(旭化成)、神奈川の越川堅太(神奈川大)は寄せ付けなかったが、埼玉の設楽悠太は強すぎた。

 現在、大迫傑(26)=ナイキオレゴンプロジェクト=とともに日本最強ランナーと称される男に2・4キロで追いつかれた。「優勝のためには食らいつくしかない。どこまで踏ん張れるか、と思った」関は懸命に抵抗したが、5キロで突き放される。終わってみれば、46秒差の2位。区間5位と健闘したが、区間賞の設楽悠には59秒の大差をつけられた。「現時点で自分のレースができたが、日本のトップレベルの設楽さんとは力の差があった。優勝を逃してしまった悔しさも大きい」と率直に話した。

 箱根駅伝(2、3日)では東海大のエース格として1区に登録されたが、当日変更で欠場した。11月下旬に左けい骨を疲労骨折。12月中旬から練習を再開したが、本調子には戻らなかった。優勝候補の一角に挙げられた東海大は一度も首位戦線には加わることができずに5位。2年目の箱根駅伝はチームも個人も不本意な結果に終わった。

 箱根駅伝翌日の4日には千葉市内で行われた長野チームの強化合宿に参加。正月休みも取らずに、全国都道府県駅伝に向けて取り組んできたが、設楽悠太の前に苦い敗戦を味わった。それでも、関は懸命に前を向く。「今年のスタートとなったレースの経験を生かし、この1年、取り組んでいきたい」ときっぱり話す。

 2月上旬から4月上旬まで、安藤財団グローバルチャレンジプロジェクトの一環としてチームメートの館沢亨次(2年)とともに米オレゴン州ユージーンで長期合宿を行う。「今年の目標は日本選手権(6月)で表彰台に乗ることです」と明言する。2018年、関は箱根と広島の悔しさを糧に再スタートする。

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