東京五輪で金獲得へ日本陸連「リレー戦略部門」新設 苅部俊二氏が中心に

スポーツ報知
ケンブリッジ飛鳥

 日本陸連が2020年東京五輪に向け、リレー強化のための戦略部門を新設する方針であることが22日、複数の関係者の話で分かった。海外勢の情勢分析や、チーム強化の戦略などを集約し、現場をサポートする。男子400メートルリレーで銀メダルの16年リオ五輪、銅メダルの17年ロンドン世界陸上で現場トップを務めていた苅部俊二氏(48)が、現職の短距離五輪強化コーチを退任し、中心となる見通しだ。

 新設により、主に2つの効果が期待できる。まずは〈1〉東京五輪で金メダル候補との呼び声もある男子400メートルリレーの後押し。100メートルで9秒98の日本記録を持つ桐生祥秀(22)=東洋大=、自己記録10秒00の山県亮太(25)=セイコーホールディングス=、ロンドン世界陸上200メートルで最年少ファイナリストとなったサニブラウン・ハキーム(18)=米フロリダ大=ら、個々の能力は着実に向上。世界大会の連続表彰台に導いた苅部氏の手腕でリレー戦略が機能すれば、19年ドーハ世界陸上、そして東京五輪の金メダルも近づく。

 さらに〈2〉東京五輪追加種目となった男女2人ずつが走る「混合1600メートルリレー」の強化促進。日本陸連は昨年10月の日本選手権リレーで18歳以下の都道府県チーム対抗戦を実施するなど試行錯誤しているが、戦略面では男女の走順組み合わせなどの課題を残す。陸連では、昨年12月に伊東浩司・前強化委員長(47)の辞任を受けて麻場一徳氏(57)が新委員長に就任した。“お家芸”として注目度の高いリレー種目。五輪まで2年半をかけ本腰を入れて強化する。

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