中大新主将・関口、キャプテンデビュー戦で自己ベスト2分更新…神奈川ハーフマラソン

スポーツ報知
名門・中大の新主将に就任した関口康平

 神奈川ハーフマラソンが4日、横浜市磯子駅前発着の21・0975キロで行われ、中大の新主将に就任した関口康平(3年)は1時間5分25秒(速報値)で自己ベストを約2分更新した。「目標は1時間4分40秒だったので、まだまだです」と“キャプテンデビュー戦”を厳しく自己評価したが、藤原正和監督(36)は「練習の一環として調整なしで出場しているので、まずまず」と及第点を与えた。

 中大は、2年ぶり91回目の出場となった箱根駅伝(1月2、3日)を15位で終えた後、名物キャプテンの舟津彰馬(2年)が退任し、関口が新主将に就任した。藤原監督は新体制について「舟津は一選手として競技に集中し、日本トップクラスを目指してほしい。関口は一般入試を突破して入部した努力家で視野も広い」と説明。優勝(14回)、連続優勝(6回)、出場(91回)、連続出場(87回)と箱根駅伝の最多記録4冠を誇る名門の主将を担うことになった関口は「プレッシャーはありますが、それを良い緊張感に変えたい」と前向きに話す。

 関口は千葉・幕張総合高から1浪の末、一般入試を突破して中大駅伝チームの門をたたいた。ただ、当初は伝統の「C」のユニホームの着用が許されない準部員。「1年生の春は体重がベストより10キロ以上も重い67キロあった。1キロ5分のジョギングのペースでも3キロで離されていた」と約3年前の苦闘を振り返る。

 それでも「絶対に箱根駅伝を走りたい」という強い思いを抱き続け、地道な努力を重ねた結果、3年時には予選会、本戦ともに登録メンバー入りするまで成長した。ただ、予選会、本戦ともに出番はなし。決して現状に満足していない。「僕は舟津と違って競技力でチームを引っ張るタイプの主将ではありませんが、もっと競技力を高めなければいけないと思っています。来年の箱根駅伝では10区を走りたい」と意気込みを明かす。

 関口と同じく一般入学で準部員からスタートした中山顕(3年)が新チームの副将を務める。中山はこの日、香川丸亀国際ハーフマラソンで1時間2分30秒の中大記録をマーク。「関口と中山は努力ができる選手。チームをいい方向に導いてくれるはずです」と藤原監督の信頼は厚い。

 中大は、16年10月の箱根駅伝予選会では次点の11位で落選し、88大会ぶりに本戦出場を逃した。しかし、昨年の予選会は3位で通過。本戦では15位にとどまったものの往路10位と復活の兆しを見せた。異例となる1、2年生キャプテンだったエースの舟津が一選手に戻り、最上級の主将と副将が率いるという学生チーム本来の体制となる新シーズンは、さらなる復活が期待される。

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