青学大・原監督、「箱根駅伝の全国化」「実業団選手の移籍の活発化」訴える…日本記者クラブで会見

スポーツ報知
日本記者クラブで会見をした青学大・原監督

 箱根駅伝(1月2、3日)で史上6校目の4連覇を果たした青学大の原晋監督(50)が5日、東京・千代田区内幸町の日本記者クラブで会見を行い、箱根駅伝の全国化、実業団選手の移籍の活発化などを訴えた。

 自他ともに日本陸上界の異端児を自任する指揮官は冒頭「まずは青学大と私を信頼し、選手を入学させてくれた親、高校の指導者に感謝を申し上げたい」と真面目にあいさつした後、独特の持論を展開。「ふるさと創生という観点でも箱根駅伝の全国化は意義がある」と強調した。また、現在、実業団チーム間の選手移籍が少ないことにも言及。「選手の単なるわがままによる移籍は許されないが、自分に適した環境を求めての移籍はありでしょう。実業団チームの中には、移籍を認めないという権限だけを持ち、勉強しない指導者がいるという実態がある。選手の現役生活は短い。アスリートファースト(選手第一)で考えるべき」と過激な表現を交えて強調した。

 最近の喜びと悲しみについても発言。「喜びとしては陸上ファンが増えたこと。以前は、テレビのバラエティー番組やドラマに出演することはタブーとされていたが、出演し続けたことにより、コアなファンに加え、新しいファンが増えたと実感している」と胸を張った。「悲しみとしては、新国立競技場が将来的に球技専門の競技場となってしまうこと。ただ、冷静に考えれば当たり前。今、陸上の日本選手権でも数万人の競技場を満員にできない。私を含めて日本陸上に関わるすべての人が考えるべきでしょう」と話した。

 1969年創立の日本記者クラブ伝統の揮毫(きごう)では「念ずればかなう」。今後も、日本陸上界に提案し続けていくことを誓った。

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