【阿部晋也の目】カーリング女子、不利先攻でも焦らず序盤の複数失点防げ

スポーツ報知

 快進撃を続ける韓国は、この数年で急成長してきた国だ。地元開催の五輪に向けて、強化にテコ入れし国内の競技力を底上げした。日本と同じく、国内のトップチームによる激しい代表争いを重ね、平昌のリンクへの切符をチーム・キムが勝ち取った。韓国にはカーリング場が2か所しかないという国内事情もあって、欧州や北米、日本でも軽井沢などへ遠征、強化合宿を頻繁に行ってきたから、国際舞台での経験値も高い。

 指導するピーター・ギャラント・コーチはカナダのビッグチームの出身。戦術はそれほど高くはないが、カナダ仕込みのカーリングで、ここぞという場面ではストーン(石)の間の際どいところを思い切って狙ってくるなど勝負度胸も満点だ。ショットの精度も良く、チーム全体で75%の日本よりやや高い79%。準決勝で日本は石1個分、不利な先攻スタートになる。展開としては我慢比べが予想され、日本としては早い段階で複数点の失点をしないこと、そして、とにかく焦らないことが大事だ。(06年トリノ、10年バンクーバー五輪女子代表監督)

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