【東京マラソン】設楽悠太の恩師、武蔵越生高・北村亮祐監督「欲のない選手が成長した」

スポーツ報知

 悠太は良くも悪くも欲がない選手でした。「啓太に勝ってやろう」という気概は全くなかった。

 2人が3年生の時、初めて全国高校駅伝の出場権を獲得しました。しかし、大会2週間前に啓太がインフルエンザに感染。同じ家で暮らしているのに悠太はピンピンしていた。だから悠太にエース区間の1区を任せようと思ったのですが、悠太は「僕よりインフルエンザ明けの啓太の方が強いですよ」と消極的だった。結局、啓太に1区を任せましたが区間28位のブレーキ。悠太は準エース区間の3区で区間10位でした。1区でも戦える力があったのですが、本当に欲がなかった。

 その後、東洋大とホンダの指導者のおかげで成長しました。1月の全国都道府県対抗駅伝では埼玉チームのアンカーとして逆転優勝に導いてくれた。速いだけではなく、勝負強さが身についてきた。埼玉チームの監督だった私にも「先生のおかげです」と感謝の言葉があり、感激した。大人になりました。(談)

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