マラソン日本新で1億円ゲットの設楽悠、10キロで足痛めての激走だった

スポーツ報知
マラソン日本記録を突破し褒賞の設楽悠太(左)と奨励賞を受け取った井上大仁

 陸上のマラソン日本記録褒賞・奨励賞の表彰式が26日、都内で行われた。25日の東京マラソンで16年ぶりに日本記録を更新した設楽悠太(26)=ホンダ=、日本歴代4位の井上大仁(25)=MHPS=が出席。快挙から一夜明け、設楽悠は「友人からたくさんのメッセージをもらって少しずつ(日本新の)実感がわいてきた」と心境を語った。

 「マラソン日本記録突破褒賞」として1億円を受け取った設楽悠。レース後は「豪快に使いたい」と話していたが、「とりあえず友達とおいしいものを食べに行きたい。それから、両親にも欲しいものを。自分のは落ち着いてからですね」と“ご褒美”は後回し。レースでは10キロ過ぎから右足ふくらはぎに「今までにない」痛みが走り、以降30キロはその痛みとの戦いでもあったことを明かした。「おそらく肉離れ。最後まで(右足が)頑張ってくれた」。平昌五輪男子フィギュアスケートで金メダルを獲得した羽生結弦(23)のように足をかばっての大記録だった。

 井上は、2時間6分台を記録した実業団登録しているチームの選手に与えられる「実業団選手マラソン日本記録挑戦奨励賞」を受賞。1000万円を手にし、「隣にケタが違う額をもらった人がいるので…。欲、と言いますか、僕もそこに挑みたい」と日本記録の更新に意欲を示した。

 2つの賞はともに2015年7月に始動した実業団マラソン特別強化プロジェクト「プロジェクトエクシード」の一環として設けられた。「突破褒賞」は男女とも日本記録更新で選手に1億円、所属チームに5000万円が贈られる。また、日本記録に届かずとも設定されたタイムをクリアすることで「奨励金」が250~1000万円贈呈される。これまで16年に福士加代子(35)=ワコール=、今年1月の大阪国際女子を初マラソンで優勝した松田瑞生(22)=ダイハツ=が「奨励賞」を受賞していたが、男子選手では今回が初めてのケースとなる。

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