スズキ浜松AC・渡辺喜恵、静岡マラソンでフル初挑戦V宣言

スポーツ報知
静岡マラソンで初のフルマラソンに挑戦する渡辺

 静岡マラソンが3月4日に行われ、渡辺喜恵(22)=スズキ浜松AC=が女子総合フルマラソン(静岡市役所静岡庁舎前~JR清水駅東口=42・195キロ)に出場する。同クラブに所属する昨年の世界選手権陸上のマラソン日本代表・清田真央(24)、安藤友香(23)の2学年後輩が、フルマラソン初挑戦。「出るからには優勝したい。2時間40分以内が目標」と、抱負を語った。

 清田、安藤に続くスズキ浜松AC所属の第三のランナーが、フルマラソンに挑む。これまでハーフマラソンに6度出場している渡辺だが、42・195キロは未知の距離。「初めてなので少し不安はある。目標は2時間40分を切ることだけど、あまりタイムにとらわれないで走りたい」と、控えめに話した。

 本番に向けて仕上がりは上向き。年明けから30キロ、40キロ走など長めの距離を踏んできた。18日の浜松シティマラソンのハーフでは、1時間16分11秒で2位に8分近く大差をつけて優勝と順調ぶりをアピールした。

 小1のマラソン大会で3位に入って走る楽しさを覚えた。小学校高学年の市内陸上大会では、長距離を走りたかったが、「もっと強い子がいてボール投げに回された」のが悔しくて、中学で陸上部に入った。

 先輩2人の背中を追いかけて着実に力をつけてきた。「まだまだ差はあるけど、身近で練習できる環境にあるのは、うれしい」。岡崎学園高出身の渡辺にとって同じ愛知県内のライバル高校にいた安藤(豊川)と清田(中京大中京)は目標の存在。プライベートでは仲良しで、特に、車の免許のない安藤を助手席に乗せて、休日にはドライブに出かける。

 将来は、世界を舞台に戦うことを夢見ている。清田から「きついと思った瞬間、体がきつくなる。無心で走るのが一番」と、アドバイスを受けた渡辺は「来季を前に1回マラソンを走っておきたかった。何も考えず前だけ見て走りたい」と、口元を引き締める。富士山を横目に、駿河路を駆け抜ける。(塩沢 武士)

 ◆渡辺 喜恵(わたなべ・きえ)1995年12月11日、愛知・岡崎市生まれ。22歳。中学から競技をはじめ、岡崎学園高3年で全国総体3000メートルに出場。スズキに入社し、スズキ浜松ACに入部。5000メートルのベストは15分58秒53。156センチ。家族は両親と兄、弟2人、妹。

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