大橋悠依、400メートル個メ日本新で連覇 東京五輪金メダルへ「いい経験になった」

スポーツ報知
女子400メートル個人メドレー決勝で、日本新で2連覇を達成した大橋悠依は、水しぶきを上げガッツポーズ(カメラ・頓所 美代子)

◆競泳 日本選手権 最終日(8日・東京辰巳国際水泳場)

 女子400メートル個人メドレーで、大橋悠依(22)=イトマン東進=が4分30秒82の日本新で2連覇を達成。昨年に続き、200メートルとの2冠に輝いた。自身が昨年の日本選手権でマークしたレコードを0秒60縮めた。リオ五輪、17年世界選手権、いずれも銀メダルに相当する圧巻の泳ぎ。池江とともに、強さが際立った。

 水面をこぶしで叩き、喜びをむき出しにした。普段のおっとりした表情とは別人の大橋が、そこにいた。初戴冠の昨年からの成長を示す4分30秒82のレコード。長い手足を伸びやかに使って名前の通り悠然と泳ぎ切った。「疲労がたまっていたので、想像以上の記録でビックリ。とにかくストロークを正確に泳ごうと、繰り返し思っていた」。押しも押されもしない個人メドレーの女王となった。

 ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ今大会。自身で強烈にプレッシャーをかけてきた。ことあるごとに「自己ベスト」の更新を掲げ、「プライドがある。簡単には負けられない」とあえて強い言葉で自尊心を駆り立ててきた。東洋大時代は大会でナーバスになりすぎることも多かったが、「自分はできると信じた」と最後まで泳ぎが乱れなかった。

 ほっそりしたモデルのような体形。しかし、時間をかけてじっくりトレーニングに励み、腕には以前はなかったという力こぶもできるようになった。スタンドで観戦した父の忍さんは、体形の変化と強気の言動に、驚きを隠さない。「ああいうことを言う子じゃなかったのに。別世界の人になったみたいだね」。昨年の世界選手権(ブダペスト)では200メートル個人メドレーの方でも銀メダルを獲得するなど、この2年で一気に世界のトップクラスに躍り出た22歳。目標は東京五輪での金メダルだ。「オリンピックへ向けていい経験になった」と2年後に視線を向けた。

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