【青戸慎司の目】東京五輪前に必ず9秒台を

スポーツ報知
10秒17で優勝した山県(左から2人目、右は2位のケンブリッジ飛鳥)

◆陸上 織田記念国際最終日(29日・エディオンスタジアム広島)

 山県君のレース運びのうまさが出た。横に並ぶと、どうしても硬くなってしまう。先行して逃げ切る勝ちパターンに持ち込めたのは大きかった。今大会が国内初戦。勝つこととタイムを出すことは別なので、記録は今後上げていけると思う。東京五輪を見据えると、五輪当年(20年)の日本選手権までに9秒台は必ず出さないといけない。出したい時に出せる、というくらいになってほしい。

 昨年9秒台を出した桐生君にしても、1回ではダメだ。別の場所、別の大会で再現することが大事。五輪の環境を考えると、真夏のレースで走れる適性を身につけることも必要だろう。今年で言えば、アジア大会決勝で9秒台を出して優勝することが、大きな目標。日本人でも公認9秒台を出せるという流れを、途切れさせない一年にしたい。(元100メートル日本記録保持者、中京大監督)

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