山県―飯塚―桐生―ケンブリッジがリレー日本歴代3位の大会新で優勝

スポーツ報知
大会記録を更新して記念撮影をする(左から)ケンブリッジ飛鳥、桐生、飯塚、山県(カメラ・石田 順平)

◆陸上 セイコー・ゴールデングランプリ大阪(20日・ヤンマースタジアム長居)

 男子400メートルリレーで、16年リオ五輪銀メダルメンバーで出場した日本A(山県―飯塚―桐生―ケンブリッジ)が日本歴代3位となる37秒85の大会新で優勝した。第1走者で好記録に貢献した山県亮太(25)=セイコー=は男子100メートルも10秒13(向かい風0・7メートル)で、17年ロンドン世陸金メダルのガトリン(米国)に次ぐ2位と好走した。今季から新たに国際代理人と契約を結んだことも判明。今後は積極的な海外進出で走力に磨きをかける。

 “リレー侍”の第1走者を担った山県は、コーナーを滑るように加速した。「気持ちが高まる部分もあった」。100メートル9秒台のガトリン、蘇炳添(中国)をリードして飯塚へ流れるようなバトンパス。序盤で勝負を決定づけた。入場時はリオでおなじみの刀を抜くポーズでファンを熱狂させた。「リレーはいつやっても楽しい」とはにかんだ。

 2年ぶりの再結成で、リオ五輪(予選=37秒68、決勝=37秒60)に次ぐ日本歴代3位の好記録。土江寛裕・五輪強化コーチ(43)も「まだ仕上がりは100%ではない。37秒台前半も見えてくる」と興奮を隠さない。17年ロンドン世陸を不調で代表落ちし、多田修平にスターターを譲った男の復活は頼もしい材料。100メートル自己記録10秒00の実力者は「東京では金メダルを目指す」と宣言した。

 東京五輪Vへ向け個々の走力アップは不可欠。山県は今季から新たに日本人の国際代理人と契約したことが判明した。陸上界の代理人は主に海外大会の出場交渉に力を発揮。今後は海外参戦も増加し、有力選手としのぎを削る機会も増える。100メートルでも10秒13と好走したが、世陸覇者のガトリンとは0秒07差。「差を開けられた。機会があれば海外レースも積極的に出たい」と高レベルの実戦で力を磨く考えだ。

 100メートル&400メートルリレーの2冠を目指すアジア大会代表は、6月の日本選手権(山口)が最終選考。100メートル代表は最大2枠の激戦だ。「今大会の反省材料をクリアすれば、日本選手権は優勝できる」。群雄割拠の男子短距離で先頭に立つ自信がある。(細野 友司)

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