【青戸慎司の目】短距離は戦国時代…山県よく走った、桐生は良い感じ、ケンブリッジも順調

スポーツ報知
男子100メートルで力走する(右から)10秒06で優勝したガトリン、4位・桐生、2位・山県、6位・多田、5位・ケンブリッジ飛鳥(カメラ・石田 順平)

◆陸上 セイコー・ゴールデングランプリ大阪(20日・ヤンマースタジアム長居)

 男子100メートルは、山県亮太(25)=セイコー=が10秒13(向かい風0・7メートル)で、17年ロンドン世陸金メダルのガトリン(米国)に次ぐ2位と好走した。

 山県君はタイム的に満足していないかもしれないが、気温がやや低い(20度前後)中でよく走れた。(自己記録9秒97の)ヤング(米国)に勝ったことも、自信になるだろう。海外勢に競り勝つ日本人も出てきて、日本全体として力が上がった証拠。短距離は“戦国時代”だと改めて感じている。

 4位(日本人2位)の桐生君はアップの動きは良い感じだったので、いかに隣に選手がいても再現できるかが重要。記録(9秒98)を出した自信もあるだろうし、心配はしていない。ケンブリッジ君も順調に上げてきている印象。多田君はまだ走りがまとまりきっておらず、自分の中でいろいろと試している段階だろう。

 今季は世界陸上がなく、アジア大会の個人タイトルを狙う年だ。最終選考の日本選手権に合わせ、力を出せるか。各選手残り1か月の試行錯誤にかかっている。(元100メートル日本記録保持者、中京大監督)

スポーツ

×