青野朱“最速”タイムV3に感謝のひかえめ”しぇーポーズ”

スポーツ報知
女子100メートルの表彰式でポーズを取る(左から)2位・茨木、1位・青野朱、3位・岡田の“代役”原

◆山形県高校総体第2日(24日、NDソフトスタジアム山形)

 女子100メートル決勝で、昨年の全国高校総体200メートル女王・青野朱李(山形中央3年)が追い風3・6メートルの参考記録ながら、11秒61の好タイムで3連覇を達成した。妹・心音(ここね、2年)らと組む400メートルリレー(岡田、青野朱、青野心、阪)も46秒99で制し、2冠を果たした。女子円盤投げでは、4月に日本高校記録(52メートル38)を樹立した斎藤真希(鶴岡工3年)が、51メートル91の大会記録で2年ぶり2度目の優勝を飾った。

 追い風に乗った青野朱が、飛ぶように100メートルを駆け抜けた。隣のレーンの茨木凜(九里学園3年)を50メートル手前で交わすと、後半はさらに突き放して11秒61。風速「+3・6」の表示に会場からはため息も漏れたが、自己記録(11秒77)を大幅に上回り、追い風参考でも過去最高の11秒69を超える“最速”の走り。「風に押されていい感覚だった。風がない時も、こういうレースをしたい」と笑みを見せた。

 昨年は地元・山形での全国総体で200メートルを制覇。今季は同種目連覇と100メートルと400メートルリレーの3冠を目指し、冬場は上半身の筋力アップに努めた。1月に両膝を痛めて走り込みができない時期はあったが、「走れなかったぶん、上半身に筋肉が付いたので、腕の振りで加速もできるようになった」と青野朱。100メートル準決勝では追い風1・5メートルで最後は流しながら、11秒87で大会記録を更新。リレーと予選を含めて1日4レースが続いた中でも力を発揮した。

 シーズン序盤から好調な走りに「今の感じなら、どんどん良くなると思う」と手応え。東京五輪も夢みる17歳は、短距離界の顔となるべく、進化の加速度を上げる。(遠藤 洋之)

 ◆青野 朱李(あおの・しゅり)2000年7月3日、山形・東根市生まれ。17歳。山形中央高3年。長瀞(ながとろ)小時代はバスケットボール部。東根二中1年から陸上を始め、3年時に全国中学大会200メートル7位。16年日本ユース選手権200メートル2位。17年全国高校総体200メートル優勝。同100メートル3位。自己記録は100メートルが11秒77、200メートルは23秒98。160センチ、52キロ。家族は両親と同高2年の妹・心音。

◆決めポーズで笑顔の表彰式

 女子100メートルの表彰式では青野朱、茨木らが独特のポーズを決めて好記録を祝った。ただ、3位の岡田悠(山形中央2年)は同種目と並行して行われていた女子走り幅跳びの競技が続いていたため、既に出場種目が終わっていた同級生の原伶奈(りょうな)が“代役”で表彰状を受け取った。岡田はその後の、女子400メートルリレー表彰式には間に合い、そろってリオ五輪男子代表が行ったサムライポーズで祝福した。

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