スーパー小学生がパリ五輪で金狙う!小5で初の11秒台「東京はまだ中学生なので」

スポーツ報知
自宅近くの公園でダッシュする服部蓮太郎(中=右は父・孝志さん)

 将来の五輪での活躍を予感させるスーパー小学生が、奈良にいた。陸上100メートルで桜井市立朝倉小の服部蓮太郎(11)は昨夏、全日本小学生陸上で12秒48と20年ぶりの大会新記録を出して優勝すると、3月には11秒91をたたき出し、国内初の小学5年生での11秒台突入。6年生となって5月、自己新の11秒78をマークした。身長166センチ。大きなストライドでぐんぐん加速し、2位選手と1秒以上差がつく圧勝レースが目立つ。

 「目標は五輪の金メダル。2年後の20年東京はまだ中学生なので24年パリで狙う」と頼もしい。9秒98の日本記録保持者・桐生祥秀(22)=日本生命=の11秒台突入が中学2年時だったことと比べても実力がうかがえる。

 競技歴はまだ2年。元陸上選手で整体師の父・孝志さん(42)が主宰する「桜井アスリートクラブ」の練習法はユニークだ。もも上げや坂道ダッシュなど通常の練習も行うが、屋外では野球を取り入れ、蓮太郎ら選手は自らバットで打った庭球をダッシュで追う。成長期のため筋トレは行わず、室内ではボクシングのミット打ちで体幹を鍛える。父子で中国楽器・二胡を弾き、リズム感を養うことも。

 「お父さんの考える練習は楽しい」と笑顔の蓮太郎。孝志さんは「練習がつまらないと続かない。楽しくがモットー」と単調な練習に苦しんだ自身の現役時代の経験が教訓だという。学生時代から栄養学を勉強する父は「とにかく今は身長を伸ばしてほしい。(世界記録保持者で196センチの)ボルト選手しかり一流選手は大きい」。息子のために鶏むね肉やまぐろ赤身、海草などが並ぶメニューを考え、トレーニング後は疲労した体にマッサージを施す。

 「小学生で10秒台、中学生で10秒台前半、高校生で9秒台を出したい」と高い目標を立てる蓮太郎は、父と二人三脚で世界へと羽ばたく。(田村 龍一)

 ◆服部 蓮太郎(はっとり・れんたろう)2006年8月10日、奈良・桜井市生まれ。11歳。幼児期からピアノ、二胡など楽器に親しみ、9歳から陸上競技を始める。専門は100メートル。17年8月、全国小学生陸上5年生の部で12秒48と大会新で優勝。3月、記録会で11秒91と初の11秒台。5月、奈良県選手権で自己新の11秒78。166センチ、57キロ。家族は両親。

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