【大学女子駅伝連載】〈上〉大東大「ケンカ走法」で悲願Vつかむ

スポーツ報知
悲願の日本一を目指す大東大のメンバー

 第36回全日本大学女子駅伝対校選手権は28日、宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)スタート、仙台市役所前市民広場ゴールの6区間38・0キロで争われる。昨年の上位8校に加え各地区の予選を突破した17校、オープン参加の東北学連選抜の計26チームが参加。スポーツ報知では3回にわたって注目チームを紹介する。第1回は前回大会準優勝からの雪辱を狙う大東大。

 大東大は8度目の挑戦で悲願の日本一をつかむ。前回までに4度の2位。あと一歩届かなかった歓喜のゴールへ、外園(ほかぞの)隆駅伝監督(63)は「ケンカ走法というか、攻めていかないといけないですね」と積極策で女王・名城大の牙城を崩しにいく。

 優勝候補として臨んだ関東大学女子駅伝はまさかの2位。関東での敗北に「ここで負けてよかったといえる結果が全日本では必要」と厳しい表情を見せた。距離の長短やコースのアップダウンなど、選手の適性をテストしながらとはいえ、東農大に1分16秒差をつけられた。中でも「歯車がかみ合わなかった。関谷も超人じゃない。一人では勝てない」と名前を挙げたのは前回の全日本5区区間賞のエースだ。

 関谷は3区区間賞を獲得したが「想定より20秒悪い。(区間賞に)ホッとした気持ちもあるけど、ダメだな、悔しいなという気持ちの方が大きい」と反省。今季は大会にうまくピークを持っていけず苦しんだが、ロードでの安定感は抜群。「どんな形であれ、自分がタスキを渡すときはトップにいないといけない。個人的には5区の区間新記録が目標」と意気込む。

 箱根駅伝優勝4回を誇る男子長距離ブロックは予選会を7位で通過し50度目の出場を決めた。女子も名門となりつつあるが、外園監督は「まだまだこれから。毎日が成長の場」と伸びしろに期待する。悔しさを糧に大きくなったチームが、杜(もり)の都を駆け抜ける。(太田 涼)

 ◆大東大 1923年創立。埼玉・東松山市などにキャンパスがある。陸上競技部は67年創部で、女子長距離ブロックは2010年に創設された。11年に全日本大学女子駅伝初出場を果たし、13~15、17年は2位。陸上部の主なOGは12年ロンドン五輪400メートルリレー代表の土井杏南(JAL)らがいる。

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