横審が白鵬の取り口を非難「横綱相撲にはありえない」「美しくない」

スポーツ報知
両国国技館の会議室で開かれた横綱審議委員会

 日本相撲協会は20日、午後1時からの臨時理事会で元横綱・日馬富士関(33)の幕内・貴ノ岩(27)への暴行問題に関し、関係者の処分を決める。臨時理事会に先立ち、午前10時から行われた横綱審議委員会(横審)の臨時会合では全会一致で、元日馬富士関は「引退勧告」、暴行の現場にいた白鵬、鶴竜の2横綱には「厳重注意」に相当するとした。

 約1時間半の会合の後、会見を行った北村正任委員長(76)=毎日新聞社名誉顧問=は「日馬富士は引退しているが、引退を勧告するに相当する事案だと判断した。これだけ暴力を無くしようと、各方面が努力している中、全力士の模範である横綱が暴力を振るったことは重大な問題。引退勧告はやむなし、そういう重い責任を負ってしかるべきだと判断した」と報告。

 白鵬、鶴竜については「現場に同席していながら事件の発生及び進展を押さえられなかった。その責任を軽く見るべきでない。暴力絶滅への心構えを徹するよう(協会がが2横綱に)進言するようにと伝えた」とした。

 また、巡業部長でありながら協会へ報告をしなかった貴ノ岩の師匠、貴乃花親方(元横綱、45)については「貴乃花親方のこの間の現状は非難に値する。これは横審全員の意見であった。1人の親方であり、執行部の一員でありながら、この親方は執行部の責任を放棄している。ふつうの組織体ではあり得ないという意見があった」と説明した。

 白鵬の相撲の取り口についても横審内では批判が集中したという。北村委員長は「委員会宛て、あるいは私宛てに相当量の投書がある。白鵬の取り口についての批判だ。張り手、勝ちあげは15日間のうちの10日以上もある。『こういう取り口は横綱相撲にはありえない』『美しくない』『見たくない』というもの。白鵬自身の自覚を促すよう、協会としても工夫、努力をして欲しいという意見があった」と話した。

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