貴乃花親方理事解任…提出した意見書も読み上げられ判断

スポーツ報知
昨年11月、スマートフォンで通話する貴乃花親方

 日本相撲協会の臨時評議員会が4日、両国国技館で開かれ、元横綱・日馬富士関(33)の暴行問題で、協会への報告などを怠った巡業部長の貴乃花親方(45)=元横綱=の理事解任の決議案を審議し、全会一致で承認した。理事の解任は史上初。今後は電話への応答など職務遂行を怠った場合は、初場所(14日初日・両国国技館)後に控える理事候補選挙で当選しても、3月末の評議員会で承認しない可能性も浮上。2階級降格の役員待遇委員で指導普及部副部長からの返り咲きを目指す同親方に“物言い”がつく形となった。

 注目の評議員会は危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)の経過報告で始まった。問題発覚後に関係者に事情聴取した結果を説明。問題の経緯を共有したいということで先月20日の理事会に提出された貴乃花親方の意見書も事務局員に読み上げさせ、その後は各評議員が黙読した。

 同28日の理事会で危機管理委員会の説明を受けた後、貴乃花親方に「何か弁明がありますか」という質問に対しての「何もありません」というコメントも判断材料になった。最後に各評議員が意見を出し合って議決に入り、評議員規則により議決に参加しない池坊議長を除く4人が挙手による全員一致で解任を支持した。

 「(貴乃花親方の)弁明はおかしいんじゃないかと思いました。日時なども間違っていました。5人の評議員がきっちりと読みまして理事解任に賛成したのが実情です」と池坊議長。貴乃花一門に属する評議員の大嶽親方は東京・清澄白河の部屋前で取材に応じ「評議員に一門も何も関係ありません。評議員として公正にやっておりますから」とコメントしていた。

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