大鵬孫で貴闘力三男の納谷が宇瑠寅を破り白星で序ノ口デビュー飾る

スポーツ報知
宇瑠寅(左)を押し出しで破った納谷

 大相撲の春場所2日目が12日、エディオンアリーナ大阪で行われ、昭和の大横綱・大鵬(故人)の孫で元関脇・貴闘力の三男でもある東序ノ口18枚目・納谷(17)=大嶽=が西序ノ口16枚目・宇瑠寅(式秀)を豪快に突き出して白星スタート。

 仕切り線の後方から仕切る宇瑠虎の“奇襲”にもまったく同時なかった。170キロの大きな体が67キロの宇瑠虎を見下ろし、プッシュ&プッシュの2突きで土俵の外に放り出した。

 「高校(埼玉栄)の時のイメージと違ってメチャクチャ緊張しました。前相撲とは違いますね。雰囲気とか変わらないですけど、気持ちが高ぶります」。昨夜はいつも通り、ぐっすり睡眠を取ることができたが、支度部屋に入ってから緊張したという。「こういう緊張は小学生以来だと思います。とにかく前に出ようと思いました。稽古では前に出ようとすると、はたかれて前に落ちてしまうことがあったので、足を動かそうと思いました」。

 師匠の大嶽親方(元十両・大竜)からは「しっかり自分の相撲を取れ」、卒業式(今月5日)に出席した時に会った母校の山田道紀監督からも「自分を持ってしっかりやれ」とアドバイスされるなど、周囲の期待は高い。卒業式ではサインもねだれるほどの人気者だったが、「まだ書けないので断りました」と笑顔を見せていた。

 元横綱・朝青龍の甥、西19枚目・豊昇龍(18)=立浪=は西18枚目・中西(境川)を豪快に投げ飛ばして、こちらも白星発進。「緊張したっす。最初、強く当たって自分の相撲を取ろうと思いました」。朝青龍は99年の春場所に序ノ口デビュー。その時は6勝1敗で優勝できなかった。叔父さんを超えるためには絶対に優勝したいというが、立ちはだかるのが高校時代からのライバルでもある納谷だ。先場所の前相撲では負けているだけに「今度は勝ちたい」と闘志をむき出しにしていた。

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