納谷、祖父・大鵬超え序ノ口全勝V…4発の突きで土俵の外へ吹き飛ばす

スポーツ報知
序ノ口優勝を決め、笑顔でガッツポーズの納谷(カメラ・能登谷 博明)

◆大相撲春場所13日目 ○納谷(押し出し)朝日凰●(23日・エディオンアリーナ大阪)

 春場所(エディオンアリーナ大阪)の序ノ口では昭和の大横綱・大鵬(故人)の孫・納谷(18)=大嶽=が7戦全勝で優勝を決め、祖父超えを果たした。朝日凰(朝日山)を4発の突きで土俵の外に吹き飛ばす圧勝。大鵬は57年初場所の2番相撲で負けて序ノ口優勝を逃した。「(プロに)入る前から(優勝して)当たり前と言われていた。とりあえず、うれしいです。通過点? そうですね」と冷静に振り返った。

 圧巻の7番だった。立ち合いの不安があったが、3番相撲の元朝青龍の甥・豊昇龍(立浪)との一番で解消できたという。「全体的に前にも出られていたし内容的には満足しています。全勝することは難しいと思うので、全部勝ち越して十両に上がりたい」と明確な目標まで明らかにした。

 ぶれない心が納谷の持ち味だ。埼玉栄高時代は食事した後、夜のランニングを日課としていた。大嶽部屋に入門してからもランニングを続け、大阪入りしてからは疲労も考慮して夜の筋トレに切り変えている。「続けるということが大事だし、意味があると思っています」。優勝を決めた後には母・美絵子さんに連絡を入れ、帰京後は自宅にある仏壇と東京・江東区にある妙久寺の墓に手を合わせて祖父に優勝の報告をする。大器が最高のスタートを切った。(今関 達巳)

 ◆納谷 幸之介(なや・こうのすけ)本名同じ。東序ノ口18枚目。2000年2月14日、東京都江東区生まれ。18歳。初土俵は18年初。大嶽部屋。188センチ、166キロ。得意は突き、押し。

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