出直しの貴乃花親方、一人でけいこ場のゴミ掃除

スポーツ報知
貴乃花親方

 大相撲の貴乃花部屋が25日、春場所最後の朝げいこを宿舎がある京都・宇治市で行った。午前6時頃から約1時間半行ったけいこ後、弟子たちがいなくなったけいこ場に貴乃花親方(45)が一人居残り、約40分間、片づけ掃除などを行った。

 春場所では弟子の暴力問題をきっかけに、日本相撲協会との対立姿勢を急転崩し、内閣府に提出した告発状も取り下げ、「一兵卒」からの出直しを誓った貴乃花親方。ゴミ袋を持って、けいこ場を歩き回る姿に改心した姿勢も見え隠れしたが、「落ち葉拾いですね(笑い)。若い衆は若い衆できれいにしてますけど、目の届かないところがあるんで。明日、あさってで土俵、建物もなくなりますから、ゴミが目立たないようにと思って」と、謙虚に語った。

 出直しの意味を込めて「一兵卒」という言葉を使った理由についても明かした。自身の師匠でもあった父、故元大関・貴ノ花の教えだったという。「一兵卒という言葉が頭にあって。(自身の入門時に)親父からも育てられてますので」と語った。

 自身の初土俵もちょうど30年前の大阪場所だった。「大阪が本当に新卒の場所で。起点ですよね。人生の起点ですね」。報道陣から「今回の一件も含め大阪はいろんな起点になった」と聞かれると「おっしゃる通りですね。一兵卒でやっていく時代がきましたね、私の人生で。ちょうど引退して15年。入門して15年で引退して、親方始めて15年。一区切りと言いますか」とうなずいた。

 「次の段階に歩を進めたということか」と聞かれると、「そうですね。生まれてきた以上、いずれは息絶えるんでしょうけども。相撲人生と言いますか、ここまでやってきて弟子がいますから、とりあえず前を向いて行きたいと思います」と話した。

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