照ノ富士、再出場決めた 5連勝しなければ幕下陥落も悲壮決意

スポーツ報知
照ノ富士 

◆大相撲 夏場所10日目(22日・両国国技館)

 両横綱が1敗を守った。初の2場所連続優勝を目指す鶴竜は立ち合いの変化で前頭5枚目・琴奨菊をはたき込みで下し、白鵬はこの日から再出場した小結・遠藤を送り出し。全勝の栃ノ心を2横綱が1差で追走する展開で終盤戦に突入した。左膝負傷で4日目から休場していた元大関の十両・照ノ富士が11日目から再出場。勝ち星を挙げられなければ幕内優勝や大関の経験者が幕下に陥落するという、昭和以降では例のない不名誉記録となる。

 悲壮な覚悟で照ノ富士が残り5日の再出場を決めた。22日、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が「お互いに相談した。けがの状態は前よりはいい。気合を入れてやれることをやるしかない」と説明。この日朝、稽古で汗を流した照ノ富士も、「できるだけのことをやりたい気持ちに自分もなっている」とし、0勝4敗6休の逆境から再び土俵に上がることになった。

 関取の座を死守するには5連勝が必須。それ以外は異例中の異例となる元大関の幕下落ちが濃厚だ。伊勢ケ浜親方は「予想でものは言わない」とその場合について明言を避けたが、「初日から3日間の(力ない)相撲ではダメ」と再休場の可能性も示唆。内臓などの病気も抱える照ノ富士は「自分の中では2つ。辞めるか、治療してもう一回やるか」と瀬戸際の心境を吐露した。

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