鶴竜、初連覇「何が何でも」執念白鵬寄り切り

スポーツ報知
賜杯を手に万歳をする鶴竜

◆大相撲 夏場所千秋楽 ○鶴竜(寄り切り)白鵬●(27日・両国国技館)

 技の横綱が最後は執念で泥臭く賜杯をたぐり寄せた。鶴竜は一度、寄り返されても白鵬の胸に頭をつけて寄り切った。「何が何でも、という気持ち。絶対に(がっぷりに)組んではいけなかったし、強引にいってはダメ」。我慢を続けて再び寄ると、最後は最強横綱が諦めたように土俵を割った。

 東支度部屋の一番奥に腰を下ろした。優勝した力士だけに許される“特等席”だ。「自分にとって大きな意味を持ち、目標にしてきたことができて良かった」。初めての連覇。14年春場所で初Vを果たして横綱に昇進してから4年間、ため込んでいた屈辱があった。「2連覇で(横綱に)上がっていなかった。ラッキーで上がったと思われたくない気持ちがずっとあった」。平成以降に誕生した先輩横綱8人は2場所連続Vで昇進。甘い昇進という陰口をこの日の結果で封じ込めた。

 表彰式を終えると、ムンフザヤ夫人と自分、それぞれ両親4人の姿を見つけた。「(モンゴルから)来ていると知らなかった。よく切符が取れたな」。特に実父のマンガラジャラブさんは初めての国技館。夫の優勝を信じて手配を進めた夫人のサプライズプレゼントに感謝して、家族一緒に万歳三唱を繰り返した。(網野 大一郎)

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