千代の海の新十両昇進発表 遅咲きも先代師匠の元横綱・千代の富士の教え守り辛抱

スポーツ報知
新十両の千代の海(左)は師匠の九重親方と握手

 日本相撲協会は30日、大相撲名古屋場所(7月8日初日・ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議を開き、千代の海(25)=九重=の新十両昇進を発表した。

 日体大を卒業した15年夏場所で初土俵。大学時代は目立った成績もなく前相撲からのはい上がった。大学卒業後は教員になる道もあったが、大学の相撲部の先輩が「俺ももしかしたらと思うことがある。でもプロにいく勇気がなかった。お前には後悔してほしくない」と言う言葉に背中を押されて角界入り。

 16年初場所後に右肘遊離軟骨の除去手術。3場所連続全休で、「テレビをつけると同級生が活躍していた。俺は何をしてるんだ」と焦りもあったが、先代師匠の故・九重親方(元横綱・千代の富士)が、「何をしても痛くなくなるまで場所には出さない」の教えを守った。高知・黒潮町の実家で療養し、復帰を報告するために東京の部屋に戻ってきた日に先代師匠が亡くなった。「先代からは『15歳、18歳じゃない。自分で考えなさい』と言われていた」と昭和の大横綱との思い出も明かした。

 同級生の小結・御嶽海(出羽海)、北勝富士(八角)は、「出世が早すぎて…。ライバルとは思ったことはないけど、僕もスタートラインに立てた」と同世代に追いつくために突き推し相撲を磨いて番付を上げることを誓っていた。

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