夏場所敢闘賞の旭大星が披露宴で号泣 亡き母が生前に書いた祝福の手紙に

スポーツ報知
旭大星(左)は亡き母・真由美さんが生前にしたためた手紙を読み上げられて号泣(中央は芳恵夫人、右は友綱親方)

 大相撲の幕内・旭大星(28)=友綱=の披露宴が9日、都内のホテルで行われた。同じ伊勢ケ浜一門の横綱・白鵬(宮城野)ら角界関係者や、出身地の北海道・旭川市から友人40人を含め420人が出席。新入幕した夏場所で10勝を挙げて敢闘賞を受賞したホープの門出を祝った。

 披露宴前に報道陣に対応した旭大星は、「(披露宴前に行った)挙式は緊張しなかった。夏場所千秋楽の横綱土俵入り(露払い)のほうが緊張した」と笑顔を振りまいていたが、披露宴の最後で父・浩さんが用意したサプライズには号泣せざるを得なかった。

 お礼のあいさつで出席者たちの前に並ぶと、03年9月に他界した母・真由美さん(享年36)が生前にしたためていた手紙が読み上げられた。自身の死を覚悟していた真由美さんが亡くなる前年の11月に書かれたもので、「結婚おめでとう。でもこの手紙が読み上げられるころはお母さんは天国にいると思います」など晴れの日を迎える息子への思いを込めたメッセージが式場で読み上げられた。

 手紙の存在すら知らなかったという旭大星は、亡き母の祝福の言葉を聞き人目もはばからず号泣。「ビックリした。こんなに泣くのを我慢して泣いたのは初めて」と想定外の事態に芳恵夫人のハンカチを借りて涙をぬぐった。浩さんによると、「(真由美さんの生前に)話したことを私が書いておいたものです。芳恵さんには手紙を渡してありました」と説明。この日のために大切に保管してきたという。

 子を思う母の愛情が込められたサプライズに、白鵬も、「泣いてしまいましたよ」と話すなど出席者ももらい泣き。式を締めくくるあいさつで旭大星は、「泣く予定じゃなかったのに…。泣き虫で申し訳ありません。これからも頑張っていくのでお願いします」と夏場所の勢いを名古屋場所(7月8日初日・ドルフィンズアリーナ)につなげる。

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