豪風、30代ラストイヤーへの意気込み「20年まで闘うぞ」

スポーツ報知
39歳の誕生日を迎えた豪風は「39」をあしらったケーキを手にする

 大相撲の幕内・豪風(尾車)が21日、39歳の誕生日を迎え、東京・江東区の尾車部屋で30代ラストイヤーへの意気込みを語った。

 中大4年で学生横綱を獲得して02年夏場所で初土俵。「22歳でこの世界に入って17年目になる年齢。最初は自分のため、結婚して子供ができてからは家族のため、そして応援してくれる人のために相撲をとってきました」と振り返った。そして、「自分のため、家族のため、ファンのためには十分やった」という自負はあるが、40歳を目前にして、「次は会社、つまり日本相撲協会のためにやれればと思っている」と心境を明かした。

 協会のため、については具体的に、「勝ち負けばかりではなくて、お客さんに見てもらう、惹(ひ)きつける相撲です。攻撃的な見ていて面白い、攻める相撲ですね」と開拓しつつある新境地を口にした。

 現役では幕内・安美錦(伊勢ケ浜)に次いで2番目の高齢関取も、今年初場所では前頭13枚目で5勝10敗と負け越し。05年夏場所から守ってきた幕内からの陥落が濃厚となった瞬間に引退の2文字が頭をよぎったという。家族は何も言わない。師匠(尾車親方)とも話し、「自分と親方は辞める方向でもいた。『好きなタイミングでいいぞ』と言って頂いた」。

 自問自答していた2月、親交の深い横綱・白鵬(宮城野)からのひと言が流れを変えた。「『すっきりしたか?』と言われました。(幕内から陥落したら)何かしらの責任はとらないといけないと思っていた。ただあのひと言で、やらないといけない、使命があると思ったんです」と現役続行の背中を押されたという。

 新たな目標はその白鵬の引退を現役力士として見届けることだ。20年東京五輪まで土俵に君臨することを公言している大横綱。「自分は41歳になるんですけどね。年齢は自分が上だけど幕下時代から話をしているあの横綱を送り出したいっていうかね。俺も20年まで闘うぞという気持ち」と角界のレジェンドは誕生日に誓いを新たにしていた。

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