豪風ワクワク 母校・金足農の甲子園快進撃は「旋風じゃない、“ごうふう”が吹いている」

スポーツ報知
母校・金足農の快進撃に大喜びの豪風

 大相撲の夏巡業・札幌場所が19日、札幌コミュニティーパークで行われ、東十両筆頭の豪風(39)=尾車=が全国高校野球選手権(甲子園)で34年ぶりにベスト4入りした母校・金足農から贈呈された化粧まわしで堂々の土俵入りを披露した。

 「眠っていた魂、眠っていた細胞が目を覚ましたよ。だれでも忘れていたものってあるじゃないですか。それを(母校が)思い起こしてくれたんです」と興奮気味にまくし立てた。

 3回戦は強豪・横浜に大逆転勝ち、準々決勝の近江戦はサヨナラ2ランスクイズ。奇跡は携帯電話で全てチェックしている。「言い方は悪いかもしれませんが、地元出身の公立高が全国から有力選手を集めた私立高を倒す。これ以上の快感はないですよ。この夏巡業はずっと金足農の化粧まわしを付けて土俵入りしています。鼻が高いですよ。ここまで来たら旋風とは言わないでしょう。まさに豪風ですよ。『たけかぜ』ではないです。『ごうふう』と読みますよ。豪風が吹いているんです」と持論を展開した。

 準決勝が行われる20日は秋田場所に備え、盛り上がりを見せている地元に帰る。「秋田はすごい盛り上がっているでしょう。高校野球と相撲。キーワードは金足農ですよ。この瞬間から(次の日大三との対戦を思うと)息苦しいです。テレビを見るのも、結果を聞くのも怖いです」。

 その金足農では想定外の快進撃に急きょ、一口2000円の寄付金を募ることを決めたが、豪風は「当然、寄付しますよ。早くね。それは先輩として当然のこと。私が高校生の時は先輩から厳しく指導を受けました。私も(中大の後輩の)矢後らに厳しく言っています。でも厳しいことを言いますけど、先輩には甘えてほしいんです。甘えるための先輩ですから」と素早い援助を約束していた。

 金足農に対する熱い思いは食事面まで広がった。「いったい(選手は)何を食べているんですかね。心配だな。食事は大事ですよ。最後は食事で決まりますから。疲労回復にはニンニクとビタミンBをふんだんに取らないとダメ。ニンニクとやはり豚肉ですかね。そしてご飯は秋田こまち、これで勝ってほしい」。

 金足農のナインは“雑草魂”と呼ばれている。「我々は踏まれて当然なんです。でも必ずそこからはい上がりますからね。それが雑草、だから雑草なんです」と言い切った。豪風自身も名古屋場所で4勝11敗と負け越したが、雑草魂で復活すると誓った。

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