錦木 夏巡業の稽古皆勤! 28歳の誕生日にノルマを“完遂”

スポーツ報知
誕生ケーキを手にご満悦の錦木

 大相撲の夏巡業が25日、埼玉・春日部市内で行われ、この日28歳の誕生日を迎えた幕内・錦木(伊勢ノ海)が、北陸や東北地方を中心に、25か所で開催された巡業中の朝稽古を皆勤し、自らのバースデーに華を添えた。

 錦木が最後も一番乗りで締めくくった。夏巡業の稽古最終日。幕内の申し合いでは06年春場所初土俵の同期、松鳳山(二所ノ関)との対戦で先陣を切った。すっかりおなじみとなったシーンにも、「疲れた。でも僕だけじゃないですよ、皆勤したのは」。“相棒”の同期生を持ち上げるあたりに、控えめな人柄がにじみ出た。

 先月29日に岐阜・大垣市で始まった夏巡業。例年以上の猛暑に、次の巡業地へのバス移動は最低でも2時間。疲労、けが…。稽古を休む理由はいくらでもあるし、作れる。「仕事といえば仕事でしょ。いずれ“有給”を使いますよ。体が動くとき、無理できるときにやっておかないと。俺、相撲弱いし」。自虐ネタを交えて“努力の人”は土俵に上がり続ける理由を言葉にした。

 稽古後は報道陣から28歳の誕生日を祝福された。白星を連想させるケーキを手に、「けがに気をつけてさらに上を目指せるように頑張りたい」と抱負。秋場所(9月9日初日・両国国技館)の目標は「まず最高位(東前頭6枚目)の更新を目指します。『三役を目指す、目指す』と言って近づいていないので」と足元を見据える。この1年は前頭の10枚目の壁を破れないが、踏まれても花咲くタンポポのように何度、くじけてもはい上がる決意だ。

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