貴景勝、小6卒業文集で「18歳で三役、20歳で横綱、優勝は35回以上」恩師・前川和裕さん「努力がやっと報われた」

スポーツ報知
貴景勝の小学生時代の卒業文集

 大相撲九州場所で小結・貴景勝(22)が初優勝を飾った25日、地元の兵庫・芦屋市にある芦屋神社でパブリックビューイング(PV)が開催され、友人や関係者など約70人が歓喜の瞬間を見届けた。大関・高安の敗北で優勝が決まると、「おめでとう」「よくやった」の声が次々に上がった。

 普段は静寂に包まれる高級住宅街に、歓喜の声がこだました。「最高です。この瞬間を待っていました」と声を震わせたのは、貴景勝の母校・仁川学院小(兵庫県西宮市)時代の恩師・前川和裕さん(41)だ。「ありがとうが第一。これだけたくさんの人に応援してもらった。不遇の名力士というか、努力がやっと報われたことが、自分のことのようにうれしい」と感激の言葉を繰り返した。

 担任をしたことはないが、放課後によく校庭の砂場などで相撲をとったという。忘れられないのは、卒業文集の作文だ。

 「僕は将来大相撲の最高位『横綱』になりたいです。18歳で三役、20歳で横綱、優勝は35回以上したいです。またお客さんに好かれる相撲をとりたいです」

 「彼の予定だと、中学を卒業して角界に入ると書いていた。結果的には高校に行ったのでちょうど3年遅れ。(23歳になる)来年、横綱になるんじゃないですかね」

 わんぱく少年だったが、紳士的な一面もあったという。小学校時代から友人の上田珠央さん(22)は「男の子にはちょっかいを出していたけど、恥ずかしがりな一面もあって女の子には優しかったですよ」と素顔を明かした。

 芦屋神社によると、同社でPVが行われるのは今場所が初めて。相撲界だけでなく、地元にも新たな歴史の一ページを作った。

(長尾 隆広)

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