照ノ富士が196キロの巨漢を寄り切って勝ち越し王手

スポーツ報知
栄富士(左)を寄り切りで破った照ノ富士

◆大相撲春場所6日目(15日、エディオンアリーナ大阪)

 大関経験者として初めて幕下以下に転落した西序二段48枚目・照ノ富士(27)が196キロの東52枚目・栄富士(26)=境川を=を寄り切って3連勝。勝ち越しに王手をかけた。

 頭から当たり、ゆっくりと慎重に寄り切った。「真剣にやっていますから。(本場所は)稽古場とは違います。やってきたトレーニングと治療を信じてやるだけです」

 栄富士は同期生で相撲教習所で一緒に学んだ仲間。2番相撲の相手だった天風(尾車)は初来日して尾車部屋に体験入学した時、一緒にゲームをして遊んだ仲間でもあった。「そういう相手ばかりですね」と笑っていた。

 本格的な稽古はまだ出来ない。それでも部屋では若い力士に胸を出して、押されない自信はある。

 「相撲を取った経験があるので、すぐに忘れることもない。確か新入幕(2014年の春場所)の時だったと思います。蜂窩織炎(ほうかしきえん)で初日まで入院してましたけど、8勝しましたからね。そういう時もあしましたよ。ずっと稽古してきましたから。でも、(今は)そこまでしてないから不安でもあります」。

 体もすぐに作れるタイプだという。かってはベンチプレスを200キロ、デッドリフトを280キロ、スクワットを320キロも上げていて、兄弟子の駿馬(伊勢ヶ浜)から「(合計して)1000キロ以上、上げられるのは日本には10人ぐらいしかない」と言われ、その気になったこともあった。

 しかし、度重なる膝のケガで体も動かすこともなく、場所前の3週間前はベンチプレスでわずか80キロしか持ち上げることができなかった。それが現在は170キロまでに回復。「やっていることで自信が付いてくる。序二段でも稽古はしてますよ。筋トレ? 好きですね」と話した。

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