刑事か無良か 五輪切符へ激戦「第3の男」争い

スポーツ報知
田中刑事は男子SPで力強い演技

◆フィギュアスケート 全日本選手権 第2日▽男子SP(22日、調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 SPを終え「第3の男」を巡る争いが激しさを増した。一歩抜け出したのは田中。ISU非公認大会ながら自己ベストを4・15点上回る演技でSP2位。冒頭の4回転サルコーを決めると、3本全てのジャンプを成功した。演技後には小さくガッツポーズ。「緊張して足がフワフワしていたけど、失敗してもいい、思い切りやろう!と吹っ切れたのが良かった」と男子の3枠目入りへ前進した。

 3位につけたのは無良。5・81点差で田中を追う。予定していた4回転―3回転の連続トウループは組み込めなかったが、ベテランの意地で最後の3回転ルッツに3回転トウループを付けた。「4年前と同じ轍(てつ)は踏みたくない」と諦めていない。

 点差は離れているように見えるものの「まだフリーがある」と田中。フリーの自己ベストは田中が167・95点、無良が179・35点。無良が完璧な演技を決めれば十分、五輪代表枠に食い込める。競技歴24年目で悲願の初五輪を狙う無良か、けがに苦しみながらも全日本にたどりついた田中か。男の戦いも熱い。(小林 玲花)

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