スケルトン・宮嶋克幸が宮城県庁を表敬訪問「入賞やメダルを目標に頑張る」

スポーツ報知
スケルトン代表の宮嶋(中)は中学時代の恩師・吉川教諭(右)の激励に感激(左は仙台大・阿部芳吉学長)

 9日に開幕する平昌五輪のスケルトン男子日本代表・宮嶋克幸(22)=仙台大=が1日、宮城県庁を表敬訪問した。山田義輝副知事(61)に「自分の力をすべて出して、入賞やメダルを目標に頑張っていきたい」と、初出場となる五輪での活躍を誓った。

 スケルトンは、ソリの上に頭を前にして、うつぶせの状態で約1500メートルのコースを滑り抜く競技。最高速度は時速140キロ以上に達する。宮嶋は野球部を引退した札幌・宮の森中3年秋に「五輪選手になりたい」と、同競技の発掘オーディションを受けて競技を開始。札幌丘珠高時代は陸上の三段跳びで3年時に全国高校総体に出場したかたわら、冬季は「1週間くらいの準備で試合に出ていた」(宮嶋)という状況で、スケルトン全日本選手権では2年時に9位、3年時には10位に食い込むなど、素質の高さを見せていた。

 仙台大入学後にスケルトンに専念。16年に全日本王者になるなど、成長してきた。今季は国際大会でも優勝し、夢だった五輪切符をつかみ取った。仙台大にゆかりのある選手としても、1984年サラエボ大会男子ボブスレー代表の菅原聡から10大会連続で五輪代表に選出された。「応援してくれている皆さんを笑顔にできるような滑走を、平昌で見せたい」と力を込めた。(遠藤 洋之)

 ◆競技勧めた恩師が激励

 宮嶋が宮の森中で競技を始めるきっかけを作った吉川祐一教諭(45)=札幌・琴似中教員=が1日、仙台大を訪問して激励した。中学3年時に宮嶋が「夢は五輪選手」と語ると、吉川さんが近くで練習会をしていたソリを推薦。宮嶋はすぐ練習に参加したという。宮嶋が「先生が勧めてくれなかったら今はない」と言うと、吉川さんも「夢をかなえてくれて、こんなにうれしいことはない」と目を細めた。

 ◆宮嶋 克幸(みやじま・かつゆき)1995年12月27日、札幌市生まれ。22歳。仙台大4年。宮の森中3年からスケルトンを始め、札幌丘珠高では陸上部で三段跳びの選手を兼ねながら強化。仙台大でスケルトン一本に絞り、2016年全日本選手権優勝、17年同2位。17年ノースアメリカン杯優勝。177センチ、83キロ。

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