バレー・荒木絵里香、カーリング・本橋麻里へエール

スポーツ報知
ママアスリート会に参加した荒木ら

 平昌五輪開幕まで3日。スポーツ報知では代表選手と交流の深い選手や関係者がエールを送る新企画を5日連続で掲載する。第1回は2012年ロンドン五輪銅メダルで、16年リオまで3大会連続五輪出場を果たしたバレーボール女子代表の荒木絵里香(33)=トヨタ車体=が、同じくママで3度目の五輪に臨むカーリング女子代表の本橋麻里(31)を激励。昨年6月に「ママアスリートネットワーク」で出会い「周囲のサポートを力に変えて」と話した。(構成・小林 玲花)

 キラキラしていて、すごく美人。テレビで見ていた「マリリン」はそんな印象でした。昨年6月に都内で開かれた「ママアスリートネットワーク」という集まりに参加した時に初めて会ったけど、やっぱり「きれいな方だな~」と。でも、いざ意見を交わすと、良い意味でのギャップがすごくて衝撃を受けたことを覚えています。

 本橋選手は、ママアスリートがもっと競技や育児に集中できるように「(ナショナルトレーニングセンターの)託児所制度の規則を変えた方がいい!」「各競技団体でも変えていかないと!」など具体的な改善策をバンバン発言していて、情熱的でエネルギッシュな一面を見ました。ハキハキ発言できるアスリートの方って少ないと思うし、そういう姿はイチ女性としても、競技者としても「かっこいいな~」と思いましたね。

 私の中で五輪は夏季中心で回っていたけど、2014年1月の長女誕生をきっかけに冬季五輪を見るようになりました。その時は本当に夜泣きがひどくて、新生児を抱きながらフィギュアスケートを見て、あやしていた。平昌五輪では必ずカーリングもチェックしたいと思います。

 私は08年の北京から3度の五輪を経験し、リオではママとして挑みました。娘とは直前合宿などで1か月間も会えない時があって…。やっぱり寂しいし、毎日のテレビ電話でも彼女なりの反抗なのか無視される時もあったんです。でも、娘が生まれたことで練習、トレーニング、家事、育児と全てを今まで以上に踏ん張れるようになった。言い方が合っているか分からないけど、バレーのストレスを娘で癒やされて、家庭のストレスをバレーで発散している感じですかね(笑い)。今が競技生活の中で一番、充実している。以前より周囲のサポートへの感謝も増して「しっかり頑張らないと」って。本橋選手にも、サポートしてくれる人の思いを力に変えてほしいです。

 つい最近のことですが、練習して、家事をして、子どもを寝かせて…ヘトヘトになった時、夜のニュースでマリリンのインタビューを見て「はっ! この人も頑張っているんだ」とスイッチが入ったんです。彼女は周りにエネルギーを与えてくれる存在。まだまだ話し足りないので、平昌五輪が終わったらまた集まってママ会したいですね。

 ◆ママアスリートネットワーク 14年ソチ五輪フリースタイルスキー・ハーフパイプ代表で元選手の三星マナミさんがリーダー。現役ママ選手や引退した選手、これから出産を希望する選手が集まり情報交換や勉強会を行っている。年に数回、都内で開催されている。

 ◆本橋 麻里(もとはし・まり)1986年6月10日、北海道・北見市生まれ。31歳。青森明の星短大出身。チーム青森として出場した2006年トリノ五輪7位、10年バンクーバー五輪8位。同年8月にチーム青森脱退を表明し、LS北見を創設。12年に一般男性と結婚し、15年には第1子となる男の子を出産した。160センチ。

 ◆荒木 絵里香(あらき・えりか)1984年8月3日、岡山県生まれ。33歳。成徳学園高を卒業し、2003年に東レに入社。14年に上尾、16年にトヨタ車体へ移籍。08年北京五輪5位。12年ロンドン五輪は主将で銅メダル獲得。16年リオ五輪5位。13年に元ラグビー選手の四宮洋平と結婚、14年1月に長女を出産した。186センチ。

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