カーリング男子、大金星「超うれしい」世界3位ノルウェー撃破

スポーツ報知

◆平昌五輪第6日 ▽カーリング男子1次リーグ 日本6―4ノルウェー(14日・江陵カーリングセンター)

 男女の1次リーグ(L)が始まり、1998年長野五輪以来20年ぶりに出場した日本男子のSC軽井沢クは、世界ランク3位で2010年バンクーバー五輪銀メダルのノルウェーを6―4で破った。3―3の第7エンド(E)にスキップ・両角友佑(33)が、相手のストーン2つをはじき飛ばし、2点を獲得した。1次リーグは男女とも10チームが1回戦総当たりで争い、上位4チームが準決勝に進出する。

 日本が世界ランク3位のノルウェーをギブアップに追い込み、20年ぶりの五輪白星をつかんだ。普段は冷静なスキップ・両角友も、「世界3位以下は頑張れば勝てるチームだと思ってた」と大喜び。セカンドの山口も「超うれしい! 早く1勝したいと思ってた」と、興奮が冷めなかった。

 3―3の第7Eに勝負を決めた。両角友が自身の1投目で、相手の円内にあるストーン(石)を2つ同時に円外にはじき出すダブルテイクアウトを決め、貴重な2点を追加。報道陣に「キーショットって書いてください!」と言うほどのベストショットだった。

 これまで貫いてきたのは、ハイリスク・ハイリターンの「攻撃的」カーリング。世界1位のカナダが得意とするスタイルを取り入れ、世界のトップに食らいついてきた。日本にはまだ根づいていないため、仲間とぶつかったこともあった。五輪直前のカナダ遠征時には、両角友が「作戦を変えた方がいいかも」と迷い出し、数回「守り」を中心とした戦略に変えてみたが連敗。チームメートからも「最近面白くない」と声が上がり、原点に返った。最後まで攻め続けた。

 まだ総当たりの1次リーグ9試合のうち1試合が終わっただけ。15日には世界ランク6位と格上の英国との対決が待つ。初戦でカナダを苦しめた難敵にも、両角友は「勝つための練習、作戦は練ってきたし、ショット(練習)もしてきた」と意気込んだ。軽井沢出身の両角兄弟が長野五輪を観戦して五輪出場の大志を抱いたチームが、平昌で掲げるスローガンは「夢を追い越せ」。3勝4敗で1次リーグ敗退に終わった20年前を超える4強進出へ、最高のスタートを切った。(小林 玲花)

スポーツ

×