羽生結弦、育ててくれた仙台アイスリンクに送迎用バス2台寄贈

スポーツ報知
羽生の寄付金で購入した2台の送迎バス

◆平昌五輪第9日 ▽フィギュアスケート男子フリー(17日・江陵アイスアリーナ)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(23)=ANA=がフリー2位の206・17点、合計317・85点でディック・バトン(米国)以来66年ぶりの連覇。冬季五輪通算1000個目の金メダルとなった。SP3位の宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=は202・73点、合計306・90点で銀メダル。冬季五輪では表彰台を独占した1972年札幌大会スキージャンプ70メートル級(笠谷幸生、金野昭次、青地清二)以来2度目の日本勢ワンツーフィニッシュとなった。

 昨年12月にリニューアルした仙台アイスリンクの駐車場には、2台のバスが並んでいる。羽生が自叙伝の印税で購入し、寄付した送迎用のバスだ。カナダ・トロントへ旅立つ前に羽生が拠点としていた同リンクの在家(ざいけ)正樹支配人は「本当にありがたい」と感謝する。1台のナンバーは「1207」。羽生の誕生日だ。在家さんのアイデアで、本人に相談したところ快諾してくれた。

 中学時代の羽生を「どこにでもいるような、本当に普通の中学生でした」と懐かしそうに振り返った。中学の「職場体験」の授業では同リンクで3~4日、勤務した。掃除、接客、スケート靴のレンタル。「団体さんが入ったら、靴ひも結びのお手伝いもやってくれていた。とても楽しそうにやっていましたね」

 金メダルを獲得した14年ソチ五輪後は、スケート教室への申し込みが殺到した。「影響力がすごい。羽生選手のおかげで、大変多くの方にスケートに興味を持っていただくことができた」。1枠60人の枠があっという間に埋まり、日曜日はキャンセル待ちも出た。教室を2コースに増やして今も開講している。今回の連覇でまた、フィギュア人気が広がっていくことになりそうだ。(高木 恵)

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