羽生結弦、２つ目の金メダルは「重たいです。冷たいし、重たいです」

◆平昌五輪第９日　▽フィギュアスケート男子フリー（１７日・江陵アイスアリーナ）

　男子フリーが行われ、ショートプログラム（ＳＰ）首位の羽生結弦（２３）＝ＡＮＡ＝がフリー２位の２０６・１７点、合計３１７・８５点でディック・バトン（米国）以来６６年ぶりの連覇。冬季五輪通算１０００個目の金メダルとなった。ＳＰ３位の宇野昌磨（２０）＝トヨタ自動車＝は２０２・７３点、合計３０６・９０点で銀メダル。冬季五輪では表彰台を独占した１９７２年札幌大会スキージャンプ７０メートル級（笠谷幸生、金野昭次、青地清二）以来２度目の日本勢ワンツーフィニッシュとなった。

　ワンツーフィニッシュの羽生と宇野が、表彰式に出席した。羽生は表彰台に跳び上がって上り、喜びを爆発させた。金メダルを右手で大事そうにつかみながら、君が代を歌った。「自分自身で真ん中に揚げた国旗は、２回目でしたけど、すごく感慨深いものがありました。こうやって生きていて良かったなと思える瞬間のひとつです」と笑顔を見せた。

　メダルの感触を聞かれると「重たいです。冷たいし、重たいです」。ファンや支えてくれた人たちに向け「自分の人生史上、一番幸せな瞬間を過ごさせていただいた」と万感の思いを込めて、感謝の言葉を贈った。

　また、銀メダルで初めて五輪の表彰台に上がった宇野はメダルの感触を羽生同様に「思ったより重い」と語る一方で、誰にかけたいか、と問われると「誰にもべつにしたくない」と、マイペースな返答。「自分に勝つことができた試合。羽生選手のように、憧れられる選手になりたい」とさらなる飛躍を誓っていた。