小平奈緒、故・住吉さんの質問に涙「本人の目の前で報告したかった」

　１８日のスピードスケート女子５００メートルで３６秒９４の五輪新記録で金メダルに輝いた小平奈緒（３１）＝相沢病院＝が１９日、メダリスト会見に出席。３月に高速リンクのカナダ・カルガリーで行われる大会に出場し、李相花（韓国）が持つ５００メートルの世界記録３６秒３６に挑戦する意向とともに、現役続行も明言した。

　小平は会見で、１月に亡くなった信州大時代の同級生で、２０１４年ソチ五輪にともに出場した住吉都さん（享年３０）についての質問に涙を流した。「レース後に住吉選手のことを思い浮かべましたか？」と聞かれ、それまでの笑顔が一転。「考えないようにしていても、常に頭に浮かんできて。それでも主将として、レースに集中して臨まなければならないと感じていました」と涙ながらに語った。

　五輪前には関係者から、住吉さんが生前に「奈緒が金メダルを取ったら、私が金メダルを取ったのと同じだと思う」と話していたことを伝えられた。「すごい救われたような気持ちだった」。その言葉から勇気を受け取って金メダルを獲得したが「本当は本人の目の前で『金メダル取ったよ』って報告したかったんですけど、それができないのは本当に残念」と言葉を詰まらせた。