宮原知子、SPは「思い切ってやるだけ」回転不足解消のカギは「グッ」「バンッ」

スポーツ報知
SPに向けた調整で、軽やかな動きを披露した宮原知子(カメラ・酒井 悠一)

 フィギュアスケート女子のショートプログラム(SP)は21日に行われる。宮原知子(19)=関大=と坂本花織(17)=シスメックス=は20日、サブリンクの公式練習で最終調整を済ませた。男子で2連覇を果たした羽生結弦(23)=ANA=の滑りに力をもらった初出場の2人が、強い気持ちでリンクに上がる。宮原は団体戦で判定された回転不足の解消へ「グッ」「バンッ」をキーワードに挙げた。

 日本女子のエースが、羽生の金メダルを力に出陣する。SPへ最終調整を終えた宮原は「オリンピックだな、と感じた」と気持ちをたかぶらせた。

 団体戦後の13日に一時帰国し、北九州市で調整。17日に再び韓国入りし、仁川空港のテレビで男子フィギュアのフリーを観戦した。「羽生選手、宇野選手のように強いスケートをしたい」と2人同様、今の自分を出し切ることを誓った。

 団体戦のSPでは冒頭のルッツ―トウループの連続3回転で回転不足を取られ、4位。修正に向けて意識していることは「グッと上がることと、エッジでバンッと降りてくること」。巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(82)=報知新聞社客員=ばりの擬音での表現も飛び出した。回転不足を防止するため、エッジの先でなく中央で着氷する“ミッドフット着氷”に取り組んできた。

 この日はSP「SAYURI」の曲かけで、全てのジャンプを降り、ミスなくまとめた。金メダル候補が集い、緊張感漂う最終グループで、ただ一人ピンクの本番衣装で調整した。

 左股関節の疲労骨折から復活し、つかんだ五輪切符。「やるべきことをやってきた。それをここで出さなくていつやるんだという感じ。思い切ってやるだけ」。自分を信じて、宮原が跳ぶ。(高木 恵)

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