ザギトワvsメドベ、フリーはともに156・65点!異次元の金メダル争い

スポーツ報知
優勝したザギトワ(右)とメドベージェワが抱き合う

◆平昌五輪第15日 ▽フィギュアスケート女子フリー(23日、江陵アイスアリーナ)

 フィギュアスケート女子シングルの金メダル争いはOARの同じクラブ出身同士でもある15歳のザギトワ、18歳のメドベージェワの2人の一騎打ちとなった。

 フリーはともに156・65点というハイレベルな戦い。ショートプログラムで世界最高得点の応酬の末に首位に立っていたザギトワが、1・31点の小差で逃げ切って五輪女王の座を射止めた。

 右腕を突き上げガッツポーズで笑顔がはじけたザギトワに対し、メドベージェワは、演技が終わると、感情を抑えきれずに涙があふれた。

 銅メダル獲得のオズモンド(カナダ)ら3位以下に7点以上もの差をつける異次元の争いを演じ、合計でも自己ベストを更新したザギトワ。同種目では1998年長野五輪で15歳8か月だったタラ・リピンスキー(米国)に次ぐ史上2番目に若い15歳9か月の女王が誕生した。ドーピング問題に揺れ苦戦が続くロシア勢としては個人資格で参加する「ロシアからの五輪選手」OARの金メダル第1号に輝いた。

 今季からシニアに転向したザギトワは、表現力では年長者に及ばないと考え、その差を埋める戦略として11個のジャンプの構成を考え抜いた。クールビューティーなルックスとは裏腹なド根性があるザギトワ。腕を骨折しながら強行出場し、足も折るアクシデントに見舞われた仰天エピソードもある。フリーでも全てのジャンプを後半に跳ぶ構成には、偏りがあると批判の声も上がるが、まるで動じない。

 シニア転向の今季は、2連続3回転で最高難度のルッツ―ループなど全てを基礎点が1・1倍となる演技後半に固め打ちし、手を上げて跳ぶことで加点も引き出した。技術点では最高の81・62点を得た。対して11個のジャンプのうち前半に3個を入れたメドベージェワの技術点は79・18点。芸術点では77・47点とザギトワの75・03点を上回ったが、金メダルにはわずかに届かなかった。

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