高木美帆、日本勢初の全種目総合優勝 1500Mは5戦全勝で総合V

スポーツ報知
高木美帆の今季の成績

◆W杯スケート(18日、ベラルーシ・ミンスク)

 スピードの最終戦最終日はミンスクで行われ、女子の高木美帆(23)=日体大助手=は1500メートルで1分56秒36の1位で、この距離の種目別総合優勝と全種目での獲得得点による総合優勝を決めた。ともに日本勢初。主戦場の1500メートルは出場5戦全勝で、今季の全レースを終えた。菊池彩花(30)=富士急=は9位。女子500メートルで体調不良で欠場した小平奈緒(31)=相沢病院=は、種目別総合4位となった。

 高木美が飛躍のシーズンの最後に、新たな勲章を加えた。今季、実に29レース目。最後は得意種目の1500メートルだった。種目別総合優勝を争ったレーンストラ(オランダ)と同走。最初の300メートルで0秒20のリードを奪うと、最後まで脚を止めなかった。1分56秒36で、0秒87差をつけての完勝。「いい形で締めくくることができて良かった。後味すっきり終われた」と両手を上げて喜んだ。

 日本勢初の全種目の合計得点によるW杯総合優勝も決めた。創設されてまだ7季目。歴史は浅いタイトルだが500メートルから5000メートルまでの5距離とマススタートの成績の合計で決定。短距離から長距離までこなす万能性と多くのレースを滑るタフさが求められる。

 今季、日本は五輪への調整のため1月の第5戦を回避。高木美もマススタートは参戦せず、1500メートルを優先し、1000メートルや3000メートルは欠場することもあったが、出場したレースは常に表彰台を争った。「自分にとってはオマケみたいな部分もあるが、どの種目も高いところに立ち続けられたんだなと感じる」。合計得点1040は、2位に270点差の圧勝だった。

 平昌五輪で日本女子初の全色のメダルを制覇し、世界選手権では日本勢初の総合優勝。特に主戦場の1500メートルでは五輪の2位を除き、国内外8レースで1位。「1500メートルをどう滑るか、自分の中で確立できたのはうれしい。自信を持ちながら、固執しすぎず新しい、より良いものを追求したい」。飛躍のシーズンを終え、さらなる高みを見据えた。

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