小平、長野・茅野市で祝賀パレード…ファン1万5000人

スポーツ報知

 平昌五輪スピードスケート女子500メートル金、1000メートル銀メダルの小平奈緒(31)=相沢病院=の祝賀パレードが出身地の長野・茅野(ちの)市で行われた。小平は沿道に集結した約1万5000人の前で、来季以降の目標に李相花(韓国)が持つ500メートルの世界記録更新を掲げた。その後、後援会の報告会にも出席。抽選で選ばれた770人にスピードスケート日本女子初の金メダル獲得を報告した。

 茅野市中心部で行われた祝賀パレードの出発式で、小平は目を輝かせ、集まった約1万5000人の市民やファンに来季への力強い決意を語った。「五輪では皆さんの応援で力を出し切れました。500メートルの世界記録をまだ更新できていないので皆さんから今日、たくさんのパワーを頂いて、その目標に向かっていけるように頑張りたい」と宣言した。

 今季、1000メートルでは世界記録保持者となったが、得意種目への思いは強い。金メダル獲得から一夜明けた会見でも「今季できる限りの挑戦はしたい」と、3月中旬に記録の出やすい高地のカルガリーで行われる国際大会への参戦を表明したが、設備の不具合で中止に。自身の体調不良も重なり今季の記録更新はかなわなかったが、来季以降も挑戦を続けていくつもりだ。

 向上心を抱き続ける金メダリストの凱旋に、人口約5万6000人の茅野市もフィーバーに沸いた。観衆は市の想定の1万人を大幅に上回り、九州からも駆け付けた。小平は約800メートルの道中で白のオープンカーに40分間立ったまま、右手で2つのメダルを掲げ、左手を一人一人に丁寧に振り「私のこれからのエネルギーになる」と感謝した。

 その後の報告会では子供たちの質問にも応じた。「初恋はいつ?」という問いに「スケートに恋した3歳でした」と答え、会場を沸かせる場面も。「ちょっと時間はかかったけど、皆さんに育てられて、ここまで来られて本当に良かった。今後も自分らしいスケートを極めていきたい」。声を詰まらせながら感謝を伝えた故郷で、次の目標への力を得た。(林 直史)

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