大仁田厚氏、佐賀県神埼市長選に出馬…母の故郷で地方活性じゃー

スポーツ報知
佐賀県神埼市長選に出馬する意向を固めた大仁田厚氏

 元プロレスラーで参院議員も務めた大仁田厚氏(60)が、4月に行われる佐賀県神埼(かんざき)市長選挙(4月8日告示、15日投開票)に出馬する意向を固めたことが8日、スポーツ報知の取材で分かった。昨年10月31日に東京・後楽園ホールでプロレスを引退した大仁田氏は、母・松原巾江(きぬえ)さん(84)の故郷で地方活性という新たな夢に照準を定めた。すでに住民票を移しており、佐賀に地盤を築く原口一博元総務相(58)の協力も取り付けた。近日中に現地で出馬表明する。

 還暦を迎え“7年ぶり7度目”のプロレス引退試合を昨年10月31日に終えた大仁田氏。「引退を信じてもらえないけど、今回は本当」と話していたが、次の夢に歩を進めていた。佐賀・神埼市長選挙への出馬だ。現市長の松本茂幸氏(67)が4月22日に任期満了となることに伴い、同15日に投開票が行われる。

 神埼市は、06年に、神埼町、千代田町、脊振村が合併してできた新しい自治体。現職の松本市長は、旧神埼町長で、現在3期目となる。前回14年4月の選挙は立候補届者が松本氏だけだったため、無投票の当選だった。松本氏はすでに続投を表明しているが、そこへ大仁田氏が風を起こしに乗り込むことになる。

 大仁田氏は長崎市出身で九州への思い入れが強い。佐賀は母・巾江さんの故郷(佐賀市出身)という縁がある。地元佐賀1区(佐賀市、鳥栖市、神埼市など)選出の原口元総務相とは、秘書同士が懇意だったため親交があり、昨年9月17日には、神埼市の次郎体育館で、入場無料のチャリティー興行「がんばれ九州!九州北部豪雨チャリティー電流爆破マッチ」を敢行。原口氏や中村哲治前参院議員(46)と意見交換会を行った。

 10月の引退試合には、主賓として原口氏がリングサイドから見守り、セレモニーではリング上で抱き合った。原口氏は当選8回、総務相や民進党副代表などを務めた実力者。大仁田氏は01年から1期6年務めた参院議員時代は自民党所属だった。佐賀と隣接する福岡が地盤の自民党元幹事長・古賀誠氏(77)とのパイプもあり、党派を超え、無所属で出馬する。

 引退試合後の12月3日に東京・新木場1stRINGで開催されたトークライブ「大仁田反省会~43年間のプロレス人生を振り返る~」では、「4月ごろ何かがあります。今度やることは、すげぇブーイングを浴びると思う。でも、思いっきりやりたいんです」と宣言していた。すでに住民票を東京から神埼市に移している。新たな挑戦を地元がどう感じるか、選挙戦で訴えていくことになる。

 ◆神埼市 佐賀県の市。2006年3月20日に神埼郡の神埼町、千代田町、脊振村が合併して市制施行。人口は3万1889人(17年11月30日現在)。松本茂幸市長は3期目。市議会議員は定数20人。ともに4月22日に任期満了となり、市長、市議会議員選挙が4月15日に行われる。神埼郡吉野ケ里町にわたって広がる吉野ケ里遺跡が有名。タレントの江頭2:50の出身地(旧千代田町)でもある。

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