大仁田厚氏、佐賀・神埼市の町おこしで「電流爆破じゃ~」…市長選出馬表明で夏祭り解禁プラン

スポーツ報知
神埼市長選出馬を表明した大仁田氏(右)と支援する原口一博元総務相

 元プロレスラーで参院議員も務めた大仁田厚氏(60)が18日、佐賀県内で記者会見を開き、4月に行われる佐賀県神埼(かんざき)市長選挙(4月8日告示、15日投開票)に無所属で出馬することを正式に表明した。佐賀に地盤を築く原口一博元総務相(58)が同席し、大仁田氏は「神埼ブランドの宣伝マンになる」など6つの公約をぶち上げた。市長になった暁には、夏祭りを盛大に行い、封印していた電流爆破デスマッチの解禁プランも浮上している。

 大仁田氏は「かえんば神埼」と書かれた5ページにおよぶマニフェストを報道陣に配布した。そこには6つの公約が書かれていた。

〈1〉50億の新市庁舎建設の見直し

〈2〉市民が主役のしがらみのない市政

〈3〉神埼ブランドの宣伝マンになる

〈4〉小中高の給食無償化と脊振の自校式学校給食の再開

〈5〉神埼市人口増加計画

〈6〉高齢者、障がい者を支えあう医療福祉の充実

 大仁田氏は「しがらみや癒着のない市政に戻さないといけないんです」と現市長で4選を目指して立候補を表明している松本茂幸氏(67)への対立構図を打ち出した。

 佐賀県は母親・松原巾江(きぬえ)さんの故郷。大仁田氏も長崎市出身で九州への思いは強い。佐賀1区(佐賀、鳥栖、神埼市など)が地元の原口氏とは親交があり、協力を得ている。また、福岡が地盤の自民党元幹事長・古賀誠氏(77)とのパイプもあり、党派を超え、無所属で戦うことに。松本氏は14年は自公から推薦を受け、無所属で出馬した。

 市民が期待するのは大仁田の“町おこし力”だろう。「東国原のことは言いたくないですが」と旧友の東国原英夫氏(60)が宮崎県知事時代に展開した地域PRは意識している。

 還暦を機に昨年10月31日に引退(7年ぶり7度目)した大仁田氏は、9月17日に、神埼市の次郎体育館で、入場無料のチャリティー興行「がんばれ九州! 九州北部豪雨チャリティー電流爆破マッチ」を開催し、市民を喜ばせている。

 「またチャリティーはやらないと」と夏祭りを盛り上げたい思いが強い大仁田氏だけに、町おこしに電流爆破という“打ち上げ花火”も構想にあるようだ。この日の会見では「プロレスは引退しています」と強調し、電流爆破デスマッチの興行「超花火」も、爆破女王の長与千種(元クラッシュギャルズ)に譲っているが、市長としてレフェリーやコミッショナーとしてリングインは可能。そこで自らが爆破解禁という流れに巻き込まれるかもしれない。

 ◆大仁田 厚(おおにた・あつし)1957年10月25日、長崎市生まれ。60歳。73年、全日本プロレスに入門。82年、NWA認定インターナショナルジュニアヘビー級王座奪取。85年に最初の引退式。89年にFMWを旗揚げし、有刺鉄線電流爆破デスマッチなどの路線で“涙のカリスマ”として復活。95年、2度目の引退。2001年、参院選(自民党比例代表)で約46万票を獲得し初当選。10年に長崎県知事選出馬も落選。17年、7度目のプロレス引退。

 ◆神埼市 佐賀県の東部にあり、人口は3万1879人(2017年12月末現在)。06年3月に神埼町、千代田町、脊振村(せふりむら)が合併して発足した。特産品はそうめん、アスパラガス、主な観光地は吉野ケ里遺跡(神埼郡吉野ケ里町にまたがる)、九年庵など。主な出身者に江頭2:50(タレント)、陣内孝雄氏(元法相)ら。

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