藤井五段、師匠と対決へ!杉本昌隆七段「せっかくなのでじっくり長く指したい」

スポーツ報知
弟子の藤井聡太五段との師弟対決が決まり、意気込みを語った杉本昌隆七段

 将棋界初の「中学生五段」となった藤井聡太五段(15)が5日、昇段後初対局となった大阪・関西将棋会館での王将戦一次予選で、先手・南芳一九段(54)を自己最多手数となる230手で下し、杉本昌隆七段(49)との師弟対決に駒を進めた。

 6日の順位戦C級1組に備えて大阪入りし、関西将棋会館の棋士室で戦況に注目していた杉本七段は、まな弟子との公式戦初対局実現に「いつかは対戦すると思っていたけれど、予想よりも早かった。師匠としては喜び。うれしいです」と笑顔を見せた。

 藤井五段は初対戦となった古豪・南九段に大苦戦。終盤に怒とうの追い込みをかけ、大逆転を決めたた弟子の指し回しに杉本七段は「(藤井対南の)1対9が2対8になったぐらいかと。あれからひっくり返すなんて、さすがですね」と改めて終盤力に舌を巻いた。

 小学4年時に弟子に迎えて以来、練習将棋を重ねたが「彼とは意識的に指す機会を減らしていた。100局ぐらいでは?私が勝つのは2割ぐらい。ここ1年は全然勝ってない」と苦笑して振り返りつつ「愛知県在住の棋士同士で、弟子と指せるのは特別な思いがある」と感慨深げ。

 戦型については「(藤井五段は)居飛車で来るでしょうから、私がどういう作戦にするか。藤井五段の強さはすでに証明されている。せっかくなのでじっくりと、きょうの南九段との対局のように、長い将棋を指したい」と話していた。

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