がん保険CMで共感を呼んだ山下弘子さん、夫に残した最後の言葉は「愛してるよ」

スポーツ報知

 31日放送のフジテレビ系「めざましどようび」(土曜・前6時)では、生命保険会社のCMにも出演し今月25日に肝細胞がんのため25歳で亡くなった山下弘子さんの夫の前田朋己さんが妻が残した最後の言葉を明かした。

 山下さんは19歳でがんのため「余命半年」と宣告され、闘病しながら講演を続けていた。前田さんと弘子さんの出会いは、弘子さんが21歳の時。手術を繰り返しながら余命宣告からおよそ1年が過ぎたころだったという。

 当時、「最初の方にいきなり、自分はがんなんだよね、みたいなことを言ってきた」と前田さんは振り返った。交際期間中は「精神的にもしんどい時があったと思いますし、ただ、一方でなるべく気にしないというか、気にする一瞬はあるけど、それ以外の時間は、なるべく楽しいこと、普通の人生を送っていくっていう切り替えができてた」と明かした。

 弘子さんは、スキューバダイビングやパラグライダーにも挑戦した。こうした活動を前田さんは「がんだから何かをできない、したくないっていう言い訳を多分したくなかったんじゃないですかね」と代弁。講演活動やCM出演は「辛いのは自分だけじゃない。他にもいろんな辛い思いをしている人がいるので、その人にこういう生き方もあるんだよということを出していくことが使命。それを彼女自身も講演活動に見いだしていたと思います」と話した。

 2人は昨年6月に4年の交際を経て結婚。挙式当日に前田さんは「ボクが彼女の前で初めて泣いたのが、試着室の時だと思います」と明かし「あまりにも彼女のウエディングドレス姿が美しくて。たぶん、着れないんじゃないかなと思っていたと思うので、それが着させてあげて良かった」と振り返った。

 弘子さんは今年2月末に容体が急変。「手術をする直前、『とも手術行ってくるね。愛してるからね』っていうのが彼女の最後の言葉だったと思います」と妻の最後の言葉を明かしていた。その言葉に前田さんも「愛しているよ。まら会おうね。しばらく寝とくだけやからね」と返したという。

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